そして、彼は考えるのをやめました。14 (ページ15)

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Episode654 ページ15

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「ゲロゲロゲロゲロゲロゲロ…」

「ナツ…ナツ…ナツ…ナツ…ナツ…」

ケロロと共鳴をしていく夏美であるが、
何処かぎこちない様子で連呼は出来ているが、
緊張しているのか若干棒読みである。

夏美がちらりと父の方を見ると、
ケロロ父は腕を組んで首を横に振った。

「いや」

［NG！］

「うっ…！

ナツ！ナツ！ナツ！ナツ！」

夏美は泣きながら連呼していくが、
今度は逆に力が入り過ぎてしまう。

「いんや」

［またまたNG］

やはり、ケロロ父からはダメだと判断される。
しかし、夏美はめげずに共鳴を続けていく。

「ナツ！ナツ！ナツ！ナツ！ナツ！」

「いんや！」

「ナツ！ナツ！ナツ！ナツ！ナツ！」

頑張って共鳴していく夏美にギロロは涙を流し、
タママは嫉妬を露わにし、クルル、ギララは表情変わらず
冬樹とモアは心配そうに見ていた。

しかし、段々とコツを掴めるようになったのか
「あっ！」と冬樹が声を漏らした。

「ゲロゲロゲロゲロゲロゲロ…」

「ナツナツナツナツナツナツ…」

「おぉ〜！2人の絆がよう分かる！
こんなこつ見事な共鳴ばい！」

見事に共鳴は成功し、ケロロ父は拍手をしながら
共鳴をしていく2人を喜ばしく見ていた。

「うおぉっ！夏美ィ！」

「ちょっぴりジェラシーを感じちゃいます…
てゆーか、一心同体？」

「姉ちゃん…」

少しだけ嫉妬をしつつも2人が共鳴を成功した姿に
感動しているモアや夏美の名前を叫ぶギロロ。
泣きながら共鳴をする夏美に冬樹は苦笑いしながら見ていた。

＿＿＿＿

〈腕を前からあげてそのまま目標をぶち抜くように！
打つべし！打つべし！〉

「宇宙ラジオ体操に合わせてケロン体操。
我が家では毎朝欠かせんとですばい」

ラジオ体操に合わせながら別のケロン体操をしていく
夏美は教えられた通りに泣きながらだがやっていく。

＿＿＿＿

「カエルぴょこぴょこみぴょこぴょこ
合わせてぴょこぴょこむぴょこぴょこ」

「こりはケロン人の赤ん坊を寝かせる大事な子守唄ばい。
もっと早う歌わんと泣く子は寝てくれんばい」

「ケロケロぉ」

ケロロ父から指摘されて赤ん坊役であるケロロは
鳴きながら真似をしていた。
子守唄で早口言葉というのは中々斬新である。

「カエルぴょこぴょこみぴょこぴょこ
合わせてぴょこぴょこむぴょこぴょこ…！」

「もっと早う！」

夏美としては結構な早口で言ったつもりだが
ケロロ父からはダメ出し。