Episode533 ページ44
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「良かったであります!」
「タマァ…!」
高熱から平熱になっていく夏美にケロロとタママは喜んでおり、
ギロロは無表情だが、内心とても安心しているだろう。
「徹夜しちまったぜェ。このワクチン作るのによォ」
「…クルル…お前…」
どうやら、クルルがラボにずっと引き籠もっていたのは
夏美が早く治るためのワクチンを作っていたそうだった。
そんなクルルをギロロは彼の名前を呟いた。
「夏美!冬樹!」
夏美と冬樹が心配になり、秋は急いで帰って来て、
事の顛末を全て彼女に話した。
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「そう…大変だったのね…。ごめんね夏美…」
「いいの!もう大丈夫だから…」
駆け付けてやれなかった自分を悔やんで謝る秋に
夏美は無事に元気を取り戻して
「大丈夫」と言って安心させていた。
「それにしてもクルル曹長は凄いですぅ!
こんな短時間でワクチンを作っちゃうんですから!」
「そりゃあこのウイルスは俺が作った奴だからな」
「「え?」」
「…?」
「何!?」
「そんな…っ!」
「ゲロ!?」
上から夏美と秋、ギララ、ギロロ、冬樹、ケロロが
クルルの言葉に反応していた。
5人が驚く中、何故かケロロは何か心当たりがあるのか
体を震わせて顔も青ざめていた。
「どういうこと?」
「隊長に頼まれたんだぜェ」
「えぇ?」
クルルの言葉に冬樹は後ろで言葉を失って
白目を剥いているケロロを見つめた。
一体、ウイルスとはどういうことなのか
クルルは簡単に説明をしていき、回想された。
________
ある日、クルルがいつものようにラボにおり
パソコンに向かって何か調べていると
ドアが開いて誰かがこちらへ来くる音が聞こえる。
その音に気付いたクルルは後ろを振り返った。
「クルルぅ〜!」
「また夏美にやられたのか」
泣きながらクルルに駆け寄るケロロに
クルルは面倒臭そうにしつつも
一応は彼の話を聞いてあげている。
しゃくりをあげて泣くケロロに呆れたような声でクルルは言った。
「一度で良いから夏美殿にぎゃふんと言わせたいであります!」
「………。
じゃあ、日向夏美だけに効くウイルスでも作ってやろうか?」
「良いねぇ、それ」
クルルの提案にケロロは愉快そうな笑みを零して
ウイルスを作るように頼んだ。
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「しばらくして完成させたのを持ってったんだが…」
ウイルスを完成させて、ケロロの部屋へ訪れるクルル。
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Irobi(プロフ) - ひよこ丸さん» 初コメントありがとうございます!最初から閲覧とても嬉しいです。ほぼ強制?だとしても共犯は共犯ですからね(笑)きちんとお仕置きは受けてもらっています(笑)そうですね。2ndシーズンは週に3話放送されるので嬉しいですが、更新頑張ろうと思っています! (2021年10月2日 21時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ丸 - 初コメです!最初からここまで読めてやっとコメントが出来ます!wとても面白くて読みやすく、私が特にお気に入りなのはギララくんもちゃんと一緒に夏美のお仕置きを受けるところや他の人達との絡みが大好きです!2ndシーズンに入ったら大変そうですが頑張ってください! (2021年10月2日 16時) (レス) id: cb56eb981d (このIDを非表示/違反報告)
Irobi(プロフ) - パルリーナさん» ありがとうございます! (2021年9月25日 20時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
パルリーナ(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2021年9月25日 17時) (レス) id: 9bd1696372 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Irobi | 作成日時:2021年9月25日 15時