Episode519 ページ30
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「あ、眼鏡眼鏡……」
夏美と冬樹がボコられるクルルを見て、
ケロロは顔を顰め、後の三人は表情を変えなかった。
そして、夏美と冬樹がクルルに一発ボコした後、
勢いよくドアが閉められ、自室へ帰っていった。
部屋は軽く荒らされてあり、眼鏡が外れ、
クルルは床に倒れており、
後頭部にはテーピングがされていた。
「しょ、処世術では…無かったでありますか…」
「最後まで嫌な奴…それが俺の美学だぜ。
ク〜ックックック…」
「……世の中って上手く渡ろうとする方が難しいんじゃないかな」
倒れつつもサムズアップをして自ら発言するクルル。
虚ろな目で言い張るギララに誰も言い返すことは無かった。
________
「いつもやらないこと…いつも……やらないこと」
「っ!?……みゃ…」
ギロロがブツブツと呟きながら何かに着替えて、
テントの中で寝ていた猫はギロロを見たが、
一度首を横に振って、怯えた表情で再度ギロロを見た。
「ふんふふふ〜ん♪」
ベッドに寝転がって、鼻歌混じりで漫画を読む夏美。
すると、突然窓から激しくノックが来る。
「ん?」
夏美は不思議そうに窓を見ていると、また激しくノックが来る。
「え、誰…?」
誰の仕業なのだろうと奇妙に思っていた。
カーテンを開けて窓の方を見た夏美は、
ある物を見てすぐに顔を歪ませていた。
そこには、白のタキシードに黒の蝶ネクタイ、
胸元にはバラを付けて片手には紅茶を持ち、
兵帽を髪の毛のように使って両サイドクルクルしてあった。
背中には可愛らしいピンク色の花束が隠してあった。
「よ、よう…夏美……。
たっ、たたたたまにはお茶しない?」
無言でカーテンは閉められ、背中にあった花束が落ちた。
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Irobi(プロフ) - ひよこ丸さん» 初コメントありがとうございます!最初から閲覧とても嬉しいです。ほぼ強制?だとしても共犯は共犯ですからね(笑)きちんとお仕置きは受けてもらっています(笑)そうですね。2ndシーズンは週に3話放送されるので嬉しいですが、更新頑張ろうと思っています! (2021年10月2日 21時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ丸 - 初コメです!最初からここまで読めてやっとコメントが出来ます!wとても面白くて読みやすく、私が特にお気に入りなのはギララくんもちゃんと一緒に夏美のお仕置きを受けるところや他の人達との絡みが大好きです!2ndシーズンに入ったら大変そうですが頑張ってください! (2021年10月2日 16時) (レス) id: cb56eb981d (このIDを非表示/違反報告)
Irobi(プロフ) - パルリーナさん» ありがとうございます! (2021年9月25日 20時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
パルリーナ(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2021年9月25日 17時) (レス) id: 9bd1696372 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Irobi | 作成日時:2021年9月25日 15時