そして、彼は考えるのをやめました。11

Episode515 ページ26

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すると、ケロロの携帯から着信音が鳴り
「お、タママ」と呟いてプラモを抱えて電話に出る
ギララは電話に出るケロロを見て
ガンプラに目を移したのだった



「何ぃ〜！？」



〈普段やらないことをちょこっとやっただけで驚きの効果！
軍曹さんもやってみるですぅ！〉



突然大声を出して体が硬直していたが
ガンプラの箱を持ってケロロの方を向くギララ

どうやら、タママも桃華の家で普段やらないことをやったら
褒められてご褒美も貰ったのだろう。
タママに先を越され、ケロロはギララの手を掴んで
勢いよくドアに蹴りを入れる



「我輩も大至急、普段やらないことをやるでありまーす！」



「……」



［巻き添え］



必死な顔でプラモとギララを抱えたケロロは
急いでリビングの方へと走って向かった



「ケロッケロケロ♪


さぁて！ギララとプラモでも作るかなぁ！
但し……普段は絶対作らないお城のプラモぉ！
それも！いきなり、熊本城でありますよ！」



「わぁー」



ソファーでは冬樹が本を読んでおり
ケロロと無理矢理連れられたギララは揃って
リビングのテーブルに座る

見せ付けるように熊本城のプラモを出すケロロに
ギララは棒読みだが拍手をして盛り上げようとしてくれた



「ゲロリ…。どすか、どすか、冬樹殿！」



「えー、ギララと一緒に頑張ってねー」



「…我輩…何時もと違うでありますよ…？」



「うん、そうだね」



「ケロォ？！」



冬樹に何言っても適当に返事を返されて
それでも負けじと言葉を掛けるケロロだが
やはり冬樹からは彼を見ずに言っている

何も褒められずにショックを受けるケロロと
ギララは気にしていない様子で熊本城のプラモの箱を開けて
ペンチを使って作業に取り掛かろうとした



「話違うじゃん！ならばこれで…


ゲロロ艦長専用テープ！
予約しておいたゲロロ艦長の録画をギララと
チェックするであります」



熊本城のプラモを作るのをやめて
正座してゲロロ艦長を観ようとするケロロとギララ

いざ、再生するとゲロロ艦長ではなく
何故か将棋のテレビ番組が録画されていた



「ゲロォ〜！？しまったぁ！
普段は決してしてやらない予約録画ミスを
してしまったでありまぁす！」



「わーわー」



「ちらっ」



若干棒読みだが、自分のミスを悔やんでいるケロロと
また棒読みで言うギララ



「しばらくすればDVDが出るよ」

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