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Episode513 ページ24




「もっと賢く要領よく生きられねぇのか?
所謂…処世術ってやつ?」


「…まず、しょせいじゅつって何」



[処世術というのは、世の中を上手く渡って行く方法の事だねぇ]



「…頭を使うのは……面倒臭い」



処世術の説明を聞いて頭を抱えて言うギララ。

わざわざ頭を使ってまで世の中を上手く渡るなら
いっそ頭を使わないで暮らせば良いのではと
ギララの中でそう思っていたかもしれない。



「クルルいるー?」



「何か用かい?」



「さっきはどうもありがとう。
お礼にオススメの本を持ってきたんだけど…」



部屋に冬樹が入ってきて、持っていた本をクルルに渡す。
先程、本を見付けてくれたお礼らしい。



「……ま、冷やかし程度に見ておくのも良いだろう」



冬樹が貸してくれた本を見て鼻で笑い
クルルは嫌味を言いつつもちゃんと受け取る。



「それじゃ!ちょっと見直したよ、クルル」



「……ポカーン…」



手を振って部屋を後にする冬樹に、ケロロとギロロは揃って
鳩が豆鉄砲を食ったような表情をして見ていた。



「な、何でそんなに仲良いの!?
何でそんなに性が高いの!?」



「ク〜ックックックック」



冬樹とクルルがいつの間にか仲良くなっていたと思い込み
勢いよくクルルに引っ付いて疑問を抱くケロロであるが
クルルはただ笑うだけで、まともな返答をしていなかった。



「ふん。大方また、妙な発明か、怪しい電波でも使ったんだろ…」



「お邪魔するわよ〜」



「っ!夏美!何の用だ…」



「え?アンタに用はないわよ」



冬樹の次は夏美が部屋に入り
ギロロは彼女が来て分かりやすく顔を赤らめていた。

ぶっきらぼうに言ったが、夏美から用はない、と
ストレートに言われたギロロは明らかに
ショックを受けて白くなって固まっていたが
すぐに肩を落としていた。



「クルル?クルルは〜?」



「ここにいるぜェ」



「さっきは助かったわぁ。お礼にこれ、あげる」



「……何だよこれ」



洗濯物の件で夏美は背中に隠していたお菓子をクルルにあげる。

クルルはラッピングされた袋の中から
クッキーを取り出し、色々な角度から見ていた。



「手作りクッキー、天然素材で体に良いわよ」



「おいおい、何だよこの渦巻き。
ま、せっかくだから食ってやるよ」



「なぁによ、その言い方。ま、アンタらしいけどね」



やはり、嫌味を言うクルルであったが
口の中に放り込んでクッキーを食べるクルルに
夏美は少し呆れていた。

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Irobi(プロフ) - ひよこ丸さん» 初コメントありがとうございます!最初から閲覧とても嬉しいです。ほぼ強制?だとしても共犯は共犯ですからね(笑)きちんとお仕置きは受けてもらっています(笑)そうですね。2ndシーズンは週に3話放送されるので嬉しいですが、更新頑張ろうと思っています! (2021年10月2日 21時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ丸 - 初コメです!最初からここまで読めてやっとコメントが出来ます!wとても面白くて読みやすく、私が特にお気に入りなのはギララくんもちゃんと一緒に夏美のお仕置きを受けるところや他の人達との絡みが大好きです!2ndシーズンに入ったら大変そうですが頑張ってください! (2021年10月2日 16時) (レス) id: cb56eb981d (このIDを非表示/違反報告)
Irobi(プロフ) - パルリーナさん» ありがとうございます! (2021年9月25日 20時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
パルリーナ(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2021年9月25日 17時) (レス) id: 9bd1696372 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Irobi | 作成日時:2021年9月25日 15時

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