そして、彼は考えるのをやめました。11

■Episode506 ページ17

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【冬樹 ダメダメハザード救出作戦 であります】

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「……遅かった」



ヘルメットを着用してハンカチを用意していた
ギララは走ってラボに戻ったが、
ラボにいる全員はエネルギーに吸い込まれて倒れていた。



「…廊下にまでエネルギーの煙が漏れていたから…」



ギララは小声でそう呟いた後、
ハンカチをその場に置いてラボを後にした。

＿＿＿＿



「……やっぱり…」



フライングボードに乗って住宅街や町を見ると、
動いていた車は止まって運転手が寝ており、
ベンチに座っていた老人や学生、猫も寝ている。

学校もテストということにも関わらず、
生徒と先生は寝てしまっていた。



［ケロロ軍曹のケロッとマーチエネルギーの拡散によって…
ふわぁ…なんか、町中大変なことに
なっちゃってるみたいですけど…。

私も眠くってぇ…まぁいっか、おやすみなさ……］



遂には、ナレーターまでもがエネルギーを喰らい、
眠りに落ちてしまったのだった。



「…ギラ」



ギララは一声鳴いた後、町全体を眺め終わった後、
もう一度日向家に戻ろうとフライングボードを
加速させたのだった。

＿＿＿＿＿＿＿＿



リビングから出たのではなく、玄関から出て
フライングボードに乗って町へ行ったので、
リビングにいた夏美と秋に気付かなかったギララ。

テレビでは今回のエネルギーにより、
ニュースで取り上げられていた。



「…………」



ギララはニュースを少し見て、リビングを出て
ピンクの煙が出ている地下室に行く。

少しずつヘルメットに煙が入ってきて、
あまり吸わないようにする。

地下室の廊下は既にERRORになっており、
一先ずはラボに戻ってエネルギーを止めようとした。



「……っ…」



地下の廊下を走って行くと、隙間からどんどん煙が入ってきて、
まだ、ラボへの距離が程遠い為
ギララは息を吸い込まないように頑張っている。




「………」



次の瞬間。

ギララは何も無いところに滑って転んでしまい
思い切り顔面にいってしまった。

無言で起き上がるとヘルメットのガラスにヒビが入っており
一つのガラスが取れると煙がギララの元へ入ってくる。



「……面倒臭い…眠い……ダルい…寝る………ギラ」



顔は変わっていないが、欠伸をしながら言ったギララは
先程まで少しだけ起き上がっていたが
すぐに床に倒れ込んでしまい、寝息がほんの小さくこだました。

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