そして、彼は考えるのをやめました。8

Episode361 ページ19

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「残さず食べてくれて嬉しいわぁ…っ！
……あら？ギロロ…。ほっぺにごはん粒が…」



「っ！？」



腹も膨れ上がって死にそうなギロロを見て、
皿を片付けながら嬉しそうに言う夏美(すもも)。

ギロロの頬にご飯粒が付いてあり、
夏美(すもも)は手で取るのではなく、口で取っていた。



「はい！取れたよ！」



「ぬわあぁぁぁっ！？」



恥ずかしがっている様子がない夏美(すもも)に、
ギロロはそれよりも頬に彼女の口が来たことに、
驚きを隠せず、顔を真っ赤にしていた。



「「「キターーーッ！！」」」



二人の姿をモニターで見ていた
ギララ以外の四人は嬉しそうに言う。

そろそろネタバラシの時が来たのだろう。



「おおおぉ、俺は…っ。俺はぁぁぁぁ！！！」



「キャーーーッ！」



叫び出すギロロに夏美(すもも)は悲鳴をあげつつも、
とても嬉しそうな顔をしている。



「タママ二等！今だ！」



「了解ですぅ！」



ケロロから指示をされて
やっとネタバラシが出来ると思い
タママは嬉しそうな顔で台所へ向かった。



〈俺はぁぁぁぁ！！〉



「てゆーか、理性消滅！？」



「クク〜」



「…すごい」



夏美(すもも)に飛び付こうとするギロロを見て
モアは少し引き気に言い、クルルは笑うだけで
ギララは表情を変えずに冷静に言った。



「待てごらぁぁっ！！」



「俺はぁぁ！！


ジョギングでっ！腹ごなし！」



ギロロは何とか理性を保つことが出来たのか
ランニングマシーンを出して、ジョギングをする。



「どもどーも！ビックリカメラ…」



タママが笑顔でネタバラシをしようとするが
ギロロに気付かれない内に
ケロロに引っ張られて台所を去った。



「…………(手強いわね…)」



「はぁ…はぁ…」



あともう少しでギロロにネタバラシが出来る所だったが
予想外の出来事が起こってしまい、思わず眉を歪ませる夏美(すもも)。

ジョギングをやめて、疲れたのか
ランニングマシーンを降りて息切れをするギロロ。


「ギロロー！

ギロロぉ…背中の紐が解けちゃったの…
結んでくれる…？」



「う、おおおおお…っ。俺はっ！俺はぁっ！！

ちょっと運動が足りないからもう一汗かくかな」



「チッ…」



エプロンの紐が解け、ギロロに見せ付けて
結んでほしいと誘う夏美(すもも)。

ギロロは理性を失いそうになるところだったが
必死で筋トレをする。

そんなギロロを見て夏美(すもも)は舌打ちをした。

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