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Episode301 ページ8




「良かったですね、冬樹くん。
3人プラス!あと1人、ですって!」



「西澤さんのおかげだね!3人+あと1人かー…」



敢えて『プラス』という言葉を強調させて言う桃華。
しかし、鈍感である冬樹には違和感すら持っておらず、
嬉しそうに笑って桃華にそう言った。

桃華が自分を指差しているのに気付かず、
冬樹はチケットを眺めている。



「あっ、冬樹」



すると、人混みの中から夏美と小雪が来た。
どうやら一緒に帰っていたのだろう。



「あっ!姉ちゃん見て!温泉旅行当たっちゃった!」



夏美の声に気付いた冬樹は振り返って、
嬉しそうに当たったチケットを見せる。

そんな冬樹の横では桃華がまだ自分を指差している。



「すごいじゃない!クジ運のない冬樹が」



「それも!3人+あと1人分なんだよー」



「3人+あと1人分?」



「僕と姉ちゃんとママでしょ?あと1人どうしよう」



あと1人分のチケットをどうするか、
冬樹が考え込むように悩んでいる。

桃華はずっと自分を指差しながら
「わたしわたしわたしわたし」と呪文のように言う。

果たして、冬樹から温泉に誘われることが出来るのか。



「そうだ!」



「っ!」



「小雪ちゃん!良かったら一緒に行かない?」



「えー!?良いんですか!」



夏美が何か提案をして桃華が嬉しそうな顔をして、
自分を指差すが、夏美が誘ったのは
桃華ではなく、小雪であった。

予期せぬ展開に桃華は目が点になって、
顔も青ざめ始める。



「チケット余らしてもしょうがないし、良いよね?冬樹」



「うん!」



冬樹も小雪が来ることに賛成の様子。

冷静に考えれば、桃華が目の前にいるのにも関わらず、
小雪を温泉に誘い、見事にハブられてしまった
桃華が可哀想に思えてくる。



「嬉しい〜!温泉なんて久しぶり〜!」



「良かったねー、小雪ちゃん!」



「あははー」



小雪は嬉しそうに夏美に抱き着いて、
夏美は眉を下げて笑って言う。

3人はそのまま商店街を後にした。

遠くでショックを受けている桃華を見向きもせずに。



「……温泉…か」



ついつい立ち聞きしてしまったギララは、
フライングボートを操縦して、
日向家へ向かったのだった。

________




「来た」



「あ、ギララ」



「…すごいナチュラルに庭から入ってくるわね…」



冬樹が電話を切ったタイミングで、
ギララが庭から日向家リビングに入ってくる。

ギララが来て冬樹は彼の名前を呼ぶ。

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Irobi(プロフ) - こっこさん» 初コメとご閲覧ありがとうございます!恥ずかしながら自分の執筆にあまり自信の方は無かったのですが、そう言って頂いて光栄に思っています。応援コメントもありがとうございます!これからもご閲覧して頂くと嬉しいです!改めて、ありがとうございます! (2021年8月21日 2時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
こっこ - 初コメ失礼します!作品がとても面白くて読みやすいです!ギララ君のキャラがかわいくて、他のメンバー達との絡みがすごく好きです。更新楽しみにしてます。頑張ってください!(^-^)/ (2021年8月20日 23時) (レス) id: 830d32bb52 (このIDを非表示/違反報告)
Irobi(プロフ) - パルリーナさん» いつもお祝いコメントありがとうございます!!とても嬉しいです! (2021年8月10日 12時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
パルリーナ(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2021年8月10日 11時) (レス) id: 9bd1696372 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Irobi | 作成日時:2021年8月10日 3時

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