Episode321 ページ28
✿
「もう何よギロロったら…。無理しちゃって…」
涙目になりながらギロロの心配をする夏美。
すると、玄関から「ただいまー！」と
秋が仕事から帰って来る声が夏美の耳に届いた。
秋が帰って来て、ギララは反応したのか、
部屋の外まで行って秋をお出迎え？した。
多分、本人は無意識なのだろう。
「ママ！」
「パーティー終わっちゃったの？
もうちょっと早く帰れるはずだったんだけどなぁ！
おめでと、夏美」
「ありがとう！ママ！」
無事に秋も帰って来てお祝いの言葉も貰い、
夏美は満面の笑みを零してお礼を言った。
秋のお祝いの言葉が夏美にとって、
何よりも嬉しい言葉なのだろう。
「ありがとう…軍曹」
「ゲロ？」
「軍曹のお陰で姉ちゃんのこと…少し分かった気がするよ」
ケロロのあの言葉が無ければ夏美を祝えず、
普通の日常に戻るところだったと思い、
冬樹は微笑みながらケロロにお礼を言う。
「そうですか…それは何よりでありますなぁ…。
それじゃ、自分はこの辺で」
「あれ？行っちゃった…」
ケロロは素っ気ないセリフを吐いて、
怪我だらけのギロロを通り過ぎて、
一同に別れの挨拶をするケロロ。
「ポチッと」
「ぬおっ！？アァーーーーーっ！？！？」
ケロロが赤いボタンを押すと、
襖に凭れかかっていたギロロは悲鳴をあげるが、
襖はそんなこともお構いなしに変わってしまう。
「『12月9日は』」
「『地球周期で』」
「『ケロロ軍曹の』」
「『誕生日』ぃ！？」
小雪とギララとサブローと夏美が
襖に書いてあることを読み上げる。
「軍曹…来週誕生日なんだ…」
襖を見て小雪と桃華は唖然として見て、
モアとサブローと秋とギララは真顔で、
ドロロは腕を組んで汗をかき、タママは呆れた顔で、
クルルは口元を抑えて笑みを零しており
夏美と冬樹は目を細めて見ていた。
完全に夏美の誕生日会が台無しである。
「クーックック。そういうコトね」
「つまり…全ては自分の為だったって事ですかぁ？」
「…隊長…」
「てゆーか、欲望全開？」
そう、夏美の誕生日会という作戦を立てた上で
ケロロの誕生日を皆に伝えて同じように
やろうという魂胆であった。
ケロロはそんな4人の言葉など知らずに
鼻歌を歌ってスキップをしていたのだった。
［期待に胸を膨らませるケロロ軍曹。
果たして誕生日は思惑通りに迎えられたんでしょうか
結果は…皆さんのご想像におまかせします］
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 14人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Irobi(プロフ) - こっこさん» 初コメとご閲覧ありがとうございます！恥ずかしながら自分の執筆にあまり自信の方は無かったのですが、そう言って頂いて光栄に思っています。応援コメントもありがとうございます！これからもご閲覧して頂くと嬉しいです！改めて、ありがとうございます！ (2021年8月21日 2時) (
レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
こっこ - 初コメ失礼します！作品がとても面白くて読みやすいです！ギララ君のキャラがかわいくて、他のメンバー達との絡みがすごく好きです。更新楽しみにしてます。頑張ってください！(^-^)/ (2021年8月20日 23時) (レス) id: 830d32bb52 (このIDを非表示/違反報告)
Irobi(プロフ) - パルリーナさん» いつもお祝いコメントありがとうございます！！とても嬉しいです！ (2021年8月10日 12時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
パルリーナ(プロフ) - 続編おめでとうございます！ (2021年8月10日 11時) (レス) id: 9bd1696372 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Irobi | 作成日時：2021年8月10日 3時
