そして、彼は考えるのをやめました。6 (ページ29)

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Episode273 ページ29

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「わぁ！ここが動物園ですかぁ！キャハァッ！」

「世界中より選ばれし、
エリートのみが集められた場所であります」

タママははしゃぎながら動物の所へ行き、
動物園というのはどういうところなのか、
ケロロは丁寧に説明をする。

「わーい！どれ見ようかなぁ！
カバかなー？バカかなー？

おーっと！その前にお昼にしようかなー！
あむっ。おいひいですぅ！」

「もう夜でござる…」

「完全に遠足と間違えてやがる…」

わざわざおにぎりまで持ってきて、
寝ている動物たちの目の前で
レジャーシートを広げて食べるタママ。

そんなはしゃいでいるタママを見て、
クルルとギララ以外の3人は変な汗をかいていた。

「お前もどさくさに紛れて食べるな、ギララ」

「…………」

ギロロの隣では持参してきたであろう
おにぎりを食べているギララ。

ギロロに指摘されたギララはおにぎりを食べながら
彼の方を向いて反応を示した。

＿＿＿＿＿＿＿＿

「まずは…ここであります」

「わぁ！パンダですぅ！」

「動物園1の人気者でござるな」

まず最初に6人がやって来たのは、
気持ち良さそうに寝ているパンダ。

パンダを見てタママは嬉しそうな声で言って、
ドロロもパンダについて簡単に説明する。

「こんなので…大丈夫なのか…？」

「バカモン。君たちはパンダさんのことを
少しも理解しちゃいない！」

「パンダ…さん…」

ギロロがなるべく動物を起こさないように
小声でケロロに言うと、
ケロロは顔を顰めて少し怒り気味で返答する。

隣りにいたギララは彼の『さん』付けに、
違和感を覚えたのかケロロの方を見た。

「愛らしい姿に油断して近付くと！
たぁっ！！」

「はぎゃぁっ！？」

「命取りであります」

ケロロはパンダの姿に扮して、
パンダの手袋を付けてギロロの顔に爪を立てる。

ギロロは悲鳴を上げて顔に
パンダの爪の跡がくっきりと残り、

タママはそのような光景を見て、呆気に取られていた。

「きっと強力な戦力になること間違いなし！
熱烈！歓迎！」

ケロロはボクラハミンナイキテイル銃を
パンダに向けて光線を放つ。

すると、パンダはみるみる人へと変わっていく。

「成功ですぅ！」

「やぁ！君！ケロロ小隊に…「キャー！！！」」

ケロロが人間化したパンダに駆け寄ると、
いきなり女性の甲高い悲鳴が聞こえて、
ギロロとタママは疑問を抱いていた。

ギララも女性の悲鳴に少しだけ反応した。