Episode255 ページ11
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「はあぁ…」
「宅配便…?」
「やっほー!」
宇宙へと帰っていく宅配便を
呆気に取られている夏美と冬樹だが、
ケロロの声を聞いてケロロの方に目を向ける。
そこには新品で輝いている乗り物が。
タイヤなどないので、フライングボードと
同じような空中機なのだろう。
「待ってましたあぁぁー!!」
そこには、嬉しそうに空中機を
優しく撫でているケロロの姿があった。
「たまらないなぁ…このボディの曲線……良い!
何度見ても…良い!」
「また訳の分かんない物を…」
「軍曹…何これ?」
布で優しく空中機を拭きながら褒め称えるケロロ。
ケロロの声を聞き付けてやって来たのかどうかは不明だが、
クルル、ギロロ、ギララといった珍しい3人が揃っていた。
夏美がケロロに呆れて言い、
冬樹は目の前にある空中機を見てケロロに問い掛けた。
「知りたい?教えてあげよっかなー。
あ、どうしよっかなー!」
「えぇ、『KWR-SP』ですかい?」
「おや、ご存知かいクルルくん。チミもツーだねー。
エーテル推進資金取って代わられた
旧式の反重力エンジン搭載の名機!
スポーツライド用小型操作!『KWR-SP』!
しかも!全宇宙で100台の超限定モデルなのだよ!
ねぇ!ギララ!カッコよくね!?」
「はい、かっこいいです」
言わされている感はあるが、ギララの言葉に
ケロロは更に嬉しそうな声を上げる。
「クックックー、確かコイツはプレミアがついて
相当な値段の筈だぜぇ」
明らかに高そうな空中機械。
そのようなものが宅配で売られているのだろうか。
普通なら当店で買ったりすると思うが。
クルルの『プレミア』という言葉に、
ある者は青筋が浮かび上がった。
「プレミアだと!?ケロロ貴様ァ!
その金はどうした!?まさか大事な侵略予算か!?」
胸ぐらを掴みながら言うギロロ。
侵略予算を使ってまで買ったのなら、
当然ケロロは生きて帰って来れないだろう。
しかし、ケロロは冷静に首を振りながら
「違う違う」と否定をした。
「ちゃんと我輩のお小遣いで買ったであります。
宇宙インターネットのオークションで
安く買ったんでありますよ!」
「宇宙インターネット?」
「そうであります!通常の中古市場価格で
500万円以上するものが……ぬわんと!
超!超破格!5,000円なのであります!」
500万円の価格のする商品が、
そう簡単に5,000円の値段になるのだろうか。
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Irobi(プロフ) - パルリーナさん» ありがとうございます! (2021年8月2日 18時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
パルリーナ(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2021年8月2日 10時) (レス) id: 9bd1696372 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Irobi | 作成日時:2021年8月2日 3時