そして、彼は考えるのをやめました。5 (ページ10)

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Episode205 ページ10

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「全てを清らかな白で覆い尽くし、
美しく変えてしまうとは…。
拙者も、かく有りたいものでござる」

一面雪で覆われた町を見て、
ドロロは腕を組んでケロロの作戦に
好ましい反応をして納得の顔であった。

「よっしゃー！行くぞー！地球(ペコポン)侵略ー！」

ケロロ、タママ、ギロロ、ギララは
リビングを駆け抜けながら庭へと向かい、

モアは4人を追って楽しそうな顔で
リビングに顔を出して歩いて庭へと向かった。

「どわっ！うわあーーーーっ！！！」

庭に出て雪によって滑ってしまったケロロは
一面の雪に悲鳴を上げながら埋もれて転んでしまう。

「…………おい、大丈夫か？」

リビングからはギロロが転んでしまった
ケロロの事を心配しながら言う。

タママとモアも心配そうな顔でケロロを見た。

「………」

「おい！」

起き上がって一ミリも反応しないケロロを見兼ねてか
庭に来てケロロの顔を伺って喋りかけるギロロ。

「うううっ！…帰ろ」

「っ！？ちょっと待てコラッ！」

寒さに凍えたケロロはギロロの声も無視して、
庭から家へと移動をした。

「いやー。都市機能が麻痺するのも無理ないよなー。
地球(ペコポン)侵略はもっと暖かい日にしようやぁ。

雪の日にやることないもんな」

「お前が雪を降らせたんだろうがっ！！」

場面は切り替わって、ストーブの上には
既に沸騰しているお湯が入っているやかん。

そして、こたつの中で温まるケロロと
みかんを食べるタママとうどんを食べるギララ。

「この計画には地球(ペコポン)侵略予算の半分も注ぎ込んでるんだぞ！」

「分かった分かった。やりゃあ良いんでしょー？

でも、我輩達は雪に慣れてないから
まずは訓練ということにしようや」

「チッ…仕方あるまい…」

ケロロを見て銃を向けるギロロであったが、
侵略よりも先に雪に慣れるための訓練をすると提案し、
ギロロも渋々だが賛成してくれた。

＿＿＿＿＿＿＿＿

「─という訳で。
もったいないおばけがギャーギャーうるさいので」

「誰がおばけだ！！」

「これより我が小隊は、雪上特別訓練を
渋々執り行いたいと思います」

「渋々、ですか…」

敢えて『渋々』という言葉を強調して、
訓練を行うための挨拶を行うケロロ。

ケロロの『渋々』という言葉に、
やはりタママも違和感を覚えているみたいだ。

渋々というが、雪を降らせたのはケロロである。