Episode244 ページ49
✿
「戦いに明け暮れて疲れ果ていた体を癒やしていたり…!」
「(……どれにしても見られたらまずいですぅ…)」
タルルの想像ではギターを引いているケロロであるが
タママの回想ではお菓子を広げて寝てるケロロ。
後輩がいる中、このような場面を見られたら
溜まったものではないだろう。
「サイン貰ってこよー!」
「ギョエェーーー!!!」
「すみませーん!!………?」
「?」
タルルが『伝説の部屋』の所へ行き、ドアを開く。
すると、いきなり黙ってしまったタルルに
目を瞑っていたタママはそっと目を開く。
〈ジークケロン、ジークケロン、ジークケロン、ジークケロン〉
ケロロがケロボールを使ってケロロのコピーを
増やしてしまった時の映像が流れ
テーブルで、酒の入ったコップを縁でリズミカルに叩き
サングラスをして、金髪のかつらを被った
スーツ姿のケロロが居たのだった。
しかし、その瓶には酒ではなく『麦茶』であった。
「あ、あのオレ!タママ師匠の弟子のタルルっす!
さ、サイン頂けませんか!」
「…………匂いだな」
「…は。あ、あの…サインなんてダメって事っすか?
何でですか?」
ケロロの言っていることをあまり理解出来ていない
タルルはサインの許可を貰えないと思ったのか、
冷や汗をかいて焦った口調で喋る。
「……坊やだからさ」
そう言って麦茶を飲むケロロ。
そんなケロロの姿にタルルは唖然して
色紙を落としてしまう。
「か、カッコいい…!」
「ほ、ほら!隊長の邪魔しちゃダメだって!」
ケロロに感動して輝いた目でケロロを見るタルルに、
タママは無理矢理腕を引いて部屋を出て行った。
「………はぁ!どうどう?モア殿!」
「素敵ですぅ!おじさま!」
「でしょー!我輩も何となく自分
シャア少佐に似てるかなー、って思ったんだよねー!」
「ていうか、一目瞭然?」
「いやぁ…認めたくないものでありますな…。
若さ故の過ちという物を…」
どうやら、シャア少佐の真似をしていたらしく、
やりきったような表情をしてかつらとサングラスを取るケロロ。
そして、テーブルの下からモアが登場して、
隠れてモアもその様子を聞いていたようだった。
「ところで、さっき来てたケロン人の子……誰?」
「さぁ?」
13人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Irobi(プロフ) - パルリーナさん» ありがとうございます! (2021年7月22日 11時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
パルリーナ(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2021年7月22日 10時) (レス) id: 9bd1696372 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Irobi | 作成日時:2021年7月22日 2時