そして、彼は考えるのをやめました。5 (ページ48)

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Episode243 ページ48

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「作戦会議には参加できているけど、
何時もボーッとしてて作戦内容忘れがち。

暴飲暴食を繰り返して体重管理も自分で出来ない。

おまけにケロロ小隊の中では1番の無能で
タママ師匠にはいつも助けられているんっすよね！」

「……無能」

「いやー！あの…無能っていうのは、
敵の事を言っててですね…あはははっ！」

「…無能」

タママの発言は流石に無理があるだろう。

ケロロ小隊の中で1番の無能と
タルルが言ったのにも関わらず
タママは何とかして誤魔化そうとする。

しかし、ギララの耳には届くはずもなく
真顔で下に俯いて「無能」とずっと呟いていた。

「あ、司令室って何処にあるか分かります？」

「…無能」

真顔でずっと呟きながらも司令室の方へ指差すギララ。

「ありがとうございます！

あまりタママ師匠に迷惑かけないように
自分だけの力で頑張るっすよー！」

タルルは笑顔でギララに手を振って、
司令室へ走って行ってしまう。

廊下では「無能」と呟きながら俯くギララと、
大量の汗を流しているタママ。

「あ、えと…ご、…誤解なんですぅ！
後でフォロー入れますからぁ！！！」

「…無能」

司令室に行ってしまったタルルを追い掛けるべく、
タママは逃げるように廊下を走って行った。

＿＿＿＿＿＿＿＿

「うっひゃーー！！すげぇ！
ここが作戦司令室っすよねー！」

「そ、それじゃあ…一通り見学もしたし…
そろそろ「わぁー！！」ドキィッ！！」

いち早くタルルを宇宙へ返そうとしたが、
ある部屋を見て歓喜の声を上げるタルルに
タママは心臓が飛び上がる程に驚く。

「こ、この先があの伝説の男の部屋…。
きっとこの部屋の向こうでは地球(ペコポン)侵略用ロボを作っていたり…」

「ギク…」

タルルが想像しているのは、
ケロロがロボットを作っている場面で、

タママはそれをガンプラをしている
ケロロの姿が脳内を過る。

「地球(ペコポン)征服のため、映像資料を浴びるように見ていたり…」

「ギクグ…」

積み重なった本の中、地球を観察するケロロ。

しかし、タママの脳内を過ぎったのは
アニメを寝転がって見ているケロロ。