そして、彼は考えるのをやめました。5 (ページ38)

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Episode233 ページ38

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そんな冬樹の姿を、ガラケーで写真を撮る者が。
それを何枚も撮っていたのだった。

「何時もメモばかりしてる女だと思ったら大間違い。
私、月神散世(つきがみちるよ)は刑事推知の身軽さを誇るのよ。

本当は…冬樹くんって結構好みなのよね…。
でも、このことはディスクには内緒。

ふ、ふふ…」

散世は冬樹に好意を寄せつつも、
今は部の仕事の方が大事であるが、

目的となるケロロとのツーショットではなく、
冬樹ばかりを撮るばかりである。

すると、持っていた散世のガラケーは
誰かに奪われてしまった。

木には1つの手裏剣が刺さり、油断していた散世は、
長いロープで巻かれて逆さ吊りになる。

「貴女、それじゃあ忍び失格だよ？」

「甚だ未熟。気配が強すぎるでござるよ」

その正体は小雪とドロロであった。

その頃。日向家に潜入したデスクは
ビデオカメラを構えて地下に繫がる扉を
見付けていたのだった。

不法侵入以上の問題である。

地下室の通り道を見付けたデスクは、
そのまま降りていき、ケロロの部屋の前に到着する。

「っ！」

ビデオカメラを構えてケロロの部屋を開ける。

すると、驚いたような表情で、
デスクはケロロの部屋を眺めていた。

「(何だこの部屋は。漫画にプラモデル…。
日向冬樹にしては随分子供っぽい趣味だな…。

やはり…この部屋の何処かに秘密が…)」

すると、デスクは右後ろにある
秘密基地に繋がっている冷蔵庫を発見する。

「(あんなところに冷蔵庫…。
匂うぞ。ジャーナリストとしての勘ってやつかな)」

デスクが怪しげな笑みを浮かべて冷蔵庫を開けると、
いきなり吸い込まれるように中へ入られそうになり、
デスクは驚きの声を上げつつも、
冷蔵庫にしがみついて必死に耐える。

「うぉっ！ぐっ……！うおわっ！
あぁーーーっ！？！？」

しかし、耐えきれなかったのか、
デスクは冷蔵庫に入っていった。

「ぐわぁっ！…っ！？いってぇっ！！」

そして、着いた場所は秘密基地ではなく、
以前ケロロと556が闘った見覚えのある場所に

飛ばされたデスクは勢いよく尻もちをつき、
痛そうに尻を押さえていた。

「……？ど、何処なんだここはッ！？
どうなってんだよ！？これ！！」

「クルル時空へようこそですぅ…」

「えっ？」

「はぁ……っ！！」

「な、何だ！？」

岩の上からタママが狂気的な目をして、
デスクに技を仕掛けようとする。