Episode206 ページ11
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「だったらさぁ…雪合戦しようよ!」
「雪合戦とはなんでありますか?…フゴッ!」
雪玉を持って庭に来る冬樹と夏美。
『雪合戦』という意味をよく分かっていないのか、
疑問の声を上げるケロロであったが、
彼の顔面に雪玉が喰らわれる。
「つまりこういうことよ!」
「それ!」
冬樹と夏美が投げた雪玉にタママは当たり、
ケロロとギララは素早く避ける。
雪玉を避けたギロロとドロロは雪玉を作って、
二人に仕返しをしようとする。
そして、雪玉が飛び交う中、それに当たる者も多い。
しかし、皆の表情はとても楽しそうだった。
「
「…分からない」
雪合戦をしている彼らを見て参加せずに、
嬉しそうな顔をして言うケロロと、
雪合戦のルールを未だに理解していないギララは、
参加をしないというよりかは出来ずにいた。
「ンガッ…おまけに戦闘の訓練にもなるであります…」
「戦闘…訓練…」
ケロロが喋っている途中で、雪玉が彼目掛けて当たり、
雪玉を避け続けながら呟くギララ。
「……よーし、冬樹殿ぉ!
その雪合戦とやらを…やるであります!」
「せっかくだから…公式ルールの雪合戦をやってみない?」
「公式ルール?そんなのあるの?」
雪合戦に公式ルールがあると知らなかったのか、
夏美は冬樹に不思議そうな顔で聞く。
「日本雪合戦連盟によれば…
公式ルールが制定されたのは1988年なんだ。
1チームは7名で3分以内にフラッグを奪うか、
より多く相手プレイを退場させたチームが勝ちなんだ」
「アンタそういう役に立たない知識だけはもう…」
「本当はもっと細かいルールがあるんだけど…
場所と人数の関係もあるから、
日向形式にアレンジすればいいよ」
とても詳しく雪合戦の公式ルールを説明する
冬樹に呆れたような目で言う夏美。
後ろではギララ以外の小隊4名とモアが
準備運動をしていた。
「ギララ。分からない点とかまだあったら
遠慮なく言ってね!」
「………うん。大丈夫」
「(…今の間は何?)」
隣で公式ルールを聞いていたギララに気付き、
しゃがみこんで言う冬樹に、表情変えずに喋るギララ。
ギララが発する言葉の間に夏美は違和感を持った。
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Irobi(プロフ) - パルリーナさん» ありがとうございます! (2021年7月22日 11時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
パルリーナ(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2021年7月22日 10時) (レス) id: 9bd1696372 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Irobi | 作成日時:2021年7月22日 2時