そして、彼は考えるのをやめました。4 (ページ19)

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Episode164 ページ19

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「ギロロくん…分かってないねぇ！

これがラストシーンに来ることで、
我々の戦闘がより印象深い物になる訳だよ！」

「そ、そういうものか…？」

「問題はー、奴らをどうやって
おびき寄せるかでありますが…」

腕を組みながら考えているケロロの後ろでは、

ビデオカメラを持って撮影しているクルルと
カチンコを鳴らして遊んでいるギララが

フライングボードに乗って横切っていた。

「空間の歪みが見られます。
どうやら、エーテル推進が行われたようです」

「オーバーサイエンスか。
桃華様が飼っておられるという
謎のペットが関係しているのかもしれんな」

「何をモタついているのだ…っ！」

「「「……っ！」」」

一方で、桃華の父の精鋭部隊の男たちが、
発信機のような物を持って、

桃華の居場所を探していた。

すると、ある男の声によって精鋭部隊の男たちは
すぐに視線を向ける。

「「「西澤総裁！」」」

「………桃華…」

そこには、スーツ姿がとても似合っており、
桃華と若干髪型が似ている桃華の父の姿。

やはり、親子は似るのだろう。

＿＿＿＿＿＿＿＿

「西澤グループ精鋭部隊？」

「それが…どうして西澤さんを誘拐するような真似を？」

日向家に避難をして、彼女の身に何が起きていたのか
あまり分かっていなく、
クッションを抱きながら聞く夏美。

冬樹の疑問の言葉に桃華は「実は…」と口を開いた。

「私が父に逆らってしまったからなんです…」

「え？」

「父は、スコットランドに住んでいるんですが…」

「へぇー！スコットランド！何かロマンチックね！」

桃華の言葉に反応した夏美は、
目を細めて頬を少し赤くして

抱いていたクッションを抱き締める
可愛い仕草をしながら興味深そうに言う。

「父は…私をスコットランドへ
連れて行こうとしているんです…。

でも…私は行きたくないと拒みました。
…だから！実力行使に出たという訳なんです！」

「何しろ相手は西澤グループ精鋭部隊ですから。
タママ殿の助けを借りて逃げ出すので精一杯でした」

「えへっ！」

褒められて可愛らしく反応するタママに
親指を立ててグッドポーズをして頷くポール。

「軍隊を使って親子喧嘩って訳か…フフフ…」

相変わらず、西澤家のやっていることに毎度毎度
驚かされている夏美は、少々呆れながらも苦笑した。

もう少し範囲を考えるのも良い気がするだろう。