そして、彼は考えるのをやめました。4 (ページ15)

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■Episode160 ページ15

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【桃華愛と青春と波乱の逃亡であります】

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[この物語は、生きとし生ける者達の
愛と勇気を歌い上げた一大感動巨編である。

多分ね]

スコットランドという国には月と空によく合う
とても大きな城があり、海に反射している。

そして、深夜に電話が鳴り響いた。

「何？来られないというのか？
どういうことなんだ。約束が違う！………」

誰かと話をしている男は電話口に怒鳴り付けるが
相手からの電話はすぐに切れてしまう。

しばらく受話器を見詰めた後、
男は元の場所に置いて小さく舌打ちをした。

「宜しいのですか？お嬢様」

「ええ。今ここを離れる訳には行きませんから…。
例えお父様との約束を…破ることになったとしても…」

先程の男との電話を取っていたのは、桃華であり、
どうやらその正体は桃華の父であった。

スコットランドとは真逆で時差との関係で
日本の方では綺麗な青空が見えていた。

「桃華の奴め…そっちがそう来るなら…。
待っていろ、桃華」

桃華の父が手を上げると護衛のような者が天井から登場し、
飛行機のような物に乗りながら日本に行こうとしていた。

スコットランドの空には夜明けの太陽が
差し込んでいてとても綺麗だった。

＿＿＿＿＿＿＿＿

「何の騒ぎでありますか？」

一方で、地下室からサイレンの音が鳴り響き、
自動ドアからケロロ、タママ、ギロロとギララが走って
秘密基地へと入って来た。

「未確認飛行物体が急速に接近中です。
ていうか、緊急事態？」

「クックックー。
スパイカメラからの映像をスクリーンに出すぜェ」

モニターから映りだされたのは、
飛行機のような物が空を飛んでいる様子。

「フオォ！カッコいいー！」と
ケロロは飛行物体を見て興奮していた。

「あっ、あれは西澤グループの輸送機ですぅ」

「何？西澤グループ？」

「…桃華ちゃん」

見覚えのあった飛行物体が映っている
モニターを指差して言うタママに
ケロロとギロロは視線を向ける。

ギララはタママには視線を向けずに、
モニターを見ながら桃華の名前を呟いた。

「そうです！今更ですが、説明を…。

西澤グループとは、世界経済の半分を支配している
巨大企業でモモッチのお父さんがその総裁なんですぅ！

しかも！あの機体の色は総裁直轄の施設軍隊！
精鋭部隊！その戦闘力は地球(ペコポン)一と言われているそうですぅ」

「ほぅ」