第9話 ページ11
……あとはこの部屋だけ。
大きな扉。
ここが一番広い部屋らしい。
中に人の気配があった。多分此処には____
扉を開けるとそこには___
織田「!?」
妹が倒れていた。
ジイド「……。」
ジイドは何を思ったのかその場から立ち去った。
織田「冬華ッしっかりしろッ!」
お兄ちゃんの声がする。
きっと、任務が長引いたから心配をして来たのだろう。
冬華「……これくらい平気。」
織田「だが……!?」
妹が此方へゆっくりと歩いてくる。
ゆったりと一歩を進める。
男はすでに姿を消していた。
冬華「………お兄ちゃ…ん……ごめん…ね。」
妹の意識はそこで途切れた。
撃たれた部分は太ももと腕のみ。
止血さえすれば問題ない
だから、だから。
織田「……お疲れ様。家に帰ろうか。」
妹の美しい和服も自身の血によって染まっていった。
今までして来なかった事は反省している。
だから、今出来るのは止血。
そして、抱きしめる事だけだった。
太宰「織田作!帰るよ!」
織田「ああ、早く休ませよう。」
太宰「!」
織田「……疲れて眠っているだけだ。出血量も…問題はない。」
太宰「そうか……ねえ、織田作。」
織田「?」
太宰「……いや、なんでもない。早く帰ろう。」
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作者名:黄泉 | 作成日時:2018年7月21日 20時