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2人で朝食を食べ終えて学校に向かう通学路を歩いた
「北斗くん!あの…これ貰ってください!」
なんて、何人もがチョコや手紙、お菓子なんかを北斗に渡していくのを私は遠目で見ているだけ。
当の本人は無表情のまま貰うだけ貰う。
まあ、下足で毎日捨てるのは見てるんだけどあまりにも関心が無さすぎて見てるこっちの方が心が痛む。
「あのさ、北斗さ」
私が口を開けば少し不機嫌そうな顔で見つめられる
「何?どうかした?」
「いや、どうも何も…
ありがとうくらい伝えたらいいのに」
私がそういえば眉を寄せて不機嫌そうな声で呟いた
「思ってもないことをなんで俺がわざわざ
口に出して言わなきゃ行けないの?それって必要?」
ああ、そっか。
女に興味無い訳じゃなくて、人にも興味無いんだね。
私が言葉に詰まっていると彼はそれを気にもせず歩き進めていく。
あざとい女は嫌い。めんどくさい女も嫌だ。
ぶりっ子なんてもってのほか。
こんな彼を好きになってしまった私が悪いのか。
なんて心の中で呟きながらも北斗の後ろを歩く。
初恋の王子様は一体今どこで何をしてるのか。
ただ、それだけが今の私の北斗を忘れられる考え事かもしれない。
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作者名:乃愛 x他1人 | 作成日時:2023年9月24日 14時