【第五人格】絵描きは占い師を描きたい！【イライ・クラーク】

▽食事の工夫 ページ37

『今思ったんすけど、イソップさんってマスクっすよね
それ外して食べるんですか？』

「…それ以外に…何かありますか」

『あぁ、いや…頑なに外さないから、
てっきり顔見られるの嫌なのかと思って』


ふと思った素直な疑問。

マスクの下がとんでもないことになってるのかなって一人で思っていたけど、

外してみると案外普通で、なんか、なんの感想もない。


特に言うこともないので、ペストマスクを後ろに回し、

置かれていたフォーク…箸がいいのだけど我慢して手に取った。


「その仮面、後ろに回すんですか？」

『ん？…あぁそうですよ
汚れたら嫌ですからね』


イライくんが首を傾げてこちらをみたので、

こちらも同じように言葉を返す。

白い服にボロネーゼがつくのはどうなのかと思うが…

まぁそれも込みで俺は箸が使いたい。


使い慣れてるし、落ちそうなものを先に口に含んでパスタ食えばいいし、

あ、でもそれは口の中身落ちてきたら行儀悪いか。


「何か特別なもの…なんです？」

『…特別…』


特に答えることがなかった。


これは、俺が死んだ日、

死んだ時の歳の時送られてきたものだ。

悪趣味ないたずらかと思ったが、

手紙に白髭の爺さんと書いてあって理解した。


多分死後の世界で出会ったあのファッサファッサな髭のお爺さんだ。

どうやって現世にプレゼントしたのか、

あの人は一体誰なのかよくわかんないけど。


とにかく、プレゼントならば一応もらって置いて損はないだろうと思った。

ここにきてまで使うとは思わなかったけど。


『特別ってわけではないかな…
とあるおじいさんからの貰い物だからつけてるだけ』

「そうなんですね…それで
盛大に具を溢してますがいいんですか？」

『え…？』




その後、ハンターの館まで響く俺の絶叫が聞こえたとかなんとか()

▽人肌なんて苦手だ→←▽食事の席、お隣は

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す