【第五人格】絵描きは占い師を描きたい！【イライ・クラーク】 (ページ32)

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▽守りページ32

「……貴方は真っ直ぐな人ですね」

『いいえ、ひん曲がりすぎて真っ直ぐに見えるだけだ』

「それでも私には真っ直ぐに見える、しっかりと前を見ている
こうして本来なら敵である私に会いに来て、謝りに来てくれて…」

仮面の下で微笑んだのだろうか、

こちらに手を伸ばし、頬に触れようとする。

しかしその手は、こちらに触れる前に、
フクロウによって突かれ、弾かれた。

『ちょっと…人は突っついちゃダメなんだよ
例え敵のハンターであっても、今はダメ』

フクロウを叱ろうとすれば、俺の膝元に座り、

翼を広げ、触るなというようにリッパーを見つめた。

「…ふふ…随分と可愛い護衛さんだ」

『ごめんなさい…多分普段はおとなしいんだと思うんですけど…
あの…手、痛くなかったですか？』

「えぇ、板を当てられたりタックルされたり、
信号銃当てられたりしてますので」

『あ…そ…そうなんですね…』

よく考えたらサバイバーって結構痛いことしてるのか。

いや、逃げるためだから手段は選べないんだろうけども。

ぼーっとしたを向いて、フクロウを見つめていれば、

急にフクロウが飛び立ち、俺の服を引っ張った。

急すぎて本当に驚いてしまう。

「呼ばれてみたいですから行ってみてはどうです？」

『えっと、本当すいませんお話の途中なのに！』

「いいんですよ、またお話いたしましょう」

リッパーさんに手を振られながら、

フクロウに服を引っ張られながら、

俺は、その場を後にサバイバーの館へと戻っていった。

「…あぁ、名前を聞くのを忘れていた…」

リッパーはいなくなった少女の面影を目に映す。

フクロウに突かれ、できた傷を見つめて、ふふふっと笑う。

「可愛らしい人だ」

頬に触れられなかったが、きっと白く柔らかいのだろう。

黒い目と、髪とまつ毛が映えるような真っ白な肌。

それを統一するような白黒の服、唯一色のある銀色のペストマスク。

あれに、色が…例えば赤色の絵の具がかかったならどれだけ綺麗だろうか。

できればあのフクロウの飼い主が邪魔をしなければいいが、なんて。