【第五人格】絵描きは占い師を描きたい！【イライ・クラーク】 (ページ19)

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▽最低な依頼ページ19

『他に参加する人とかいるんっすよね
一体誰にする気でしょうか？』

食事後、ピアソンに引っ張られて連れていかれる。

どこまで連れて行くのか、というか、本当にこっちの方角であってんのか。

対戦部屋的な場所があるんだがそこの場所さえ知らん。

「…なぁ、お前絵描きなんだよな」

『絵描きっすけどなんすか
盗作とか有名作品のレプリカ作成とかはやりませんよ

俺のポリシーに反しますし
何よりそんな外道行為は嫌ですから』

「そ…そうじゃなくて…」

『じゃあなんなんですか、
人目にもつかないような場に引っ張られた俺の気持ちも考えてください』

強く握られるその手を振りほどき、

苦笑いを含めて、笑っていれば、

ピアソンは口をこもらせる。

はよ言えや、何の用なんやこいつ。

と、思っていれば伝わったのかこちらを見た。

「え…エマさんの絵を描いて欲しくて」

『却下すんに決まってんだろお前何考えてんの』

ここまで引っ張られて、言われることがこれとかキレそう。

ゲームに参加するわけじゃなかったのか、ほんと嫌だわ。

「なんでだ！不可能じゃないだろう！？」

『うるさい、お前の欲望丸出しの依頼なんて答えない
そもそも俺は絵描きであっても人のために絵を描くわけじゃない

俺の頭に創造された絵をただ白い世界に筆で色付け、
この世に存在させる事が俺の絵描きとしての仕事だ』

鈍色の目で、ただピアソンを見つめれば、

その目に怯んだのか、数歩後ろに下がったようだ。

『…はぁ、ゲーム参加しようとしただけだったんだがね
君とじゃなんかうまくいかない気がするから他所に行くよ』

「そんなの…絵描きとしてどうなんだよお前…
人の絵を描く事だって絵描きの仕事だろ！」

『お前は絵描きの価値観間違ってないか？
絵描きはな、描く事が好きだから描くんだ

お前らみたいなくだらない欲求を持つ奴らの、
酒のつまみみたいな絵を描く仕事じゃない

まぁ、そういう奴もいるのかもしれないけど、
少なくとも俺はそうじゃない、じゃあな』

依頼したやつを間違えたんだって、そう言い残して、

ペストマスクを顔に貼りつけながらその場を去った。