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▽フィオナ姉貴 ページ15

『すいませーん』


とんとんとんっと一定のリズムで三回ノックしてみる。

右隣がフィオナ姉さんだよね、と、少し不安げに待っていれば、

ガチャリと目の前の扉が開く。


「あら、貴方見たことないわね?
一体私に何の用かしら?」

『隣に新しく来たサバイバーです、役職は絵描き
名前は霧雨Aと言います 挨拶をしに来ました』


軽く一礼したのち、手に持っていた折り紙を手に乗せて差し出す。

フィオナ姉さんは首を傾げ、折り紙を見つめている。


『つまらない物ですがよろしければどうぞ
挨拶の時は何か持っていった方が良いかと思って作りました』


黄昏の空を描いた紙をちゃんと手足のあるヤギの形に折って、

渡すってちょっと意味わからないけどこれくらいしか思いつかなかった。

というか、絵だって得意なんだから、

それを描いた物を何かにしようと単純思考回路で考えただけなんだ。


「…この絵は貴方が描いたのかしら?」

『生憎、それくらいしか才能がないもので
あ、お気に入らなかったのなら自分の部屋に飾ります』

「いえ、今度は折り紙じゃない絵が見てみたいと思ってね
ありがたく貰うわ 赤色が好きなの」

『…それはまた何故?』


まぁ聞いたけど、

大方ハスターの目の色とか手の色とかなんだろうけど。


「私が信仰する神と色と同じだからよ」


ですよね、知ってた。

少しうっとりとした目をするフィオナ姉さんを見つめ、

少しため息交じりに、口を開く。


『神様っすか…自分は信じてないですね
いたらいたで、一番辛い時救って欲しかった

結局神様も人間と似たように
気に入らなかったら救わないって奴なんでしょうけど

って、それを信仰する貴方に失礼なことですね
申し訳ありませんでした』


やはりバッサリ言ってしまうのが俺の悪い癖だ。

フィオナ姉さんには嫌われてしまうだろうか。


「いいわよ、それこそ人それぞれだもの
我らが王の為、私は誠意を尽くすまで」

『あー…いいっすね そういう真っ直ぐな心憧れます
俺は捻くって歪みきっているからこそっすわ』


相変わらずのへらへらとした笑みを浮かべつつ、

次はイライくんに挨拶する為、

フィオナ姉さんに別れを告げておいた。


さて、次はどうなるだろう。

▽イライくん→←▽隣人挨拶



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蛞蝓。(プロフ) - 白黒さん» いいえ、大丈夫ですよ^^ (2019年1月3日 19時) (レス) id: b2945d23b4 (このIDを非表示/違反報告)
白黒(プロフ) - 蛞蝓。さん» あれ……送れてませんでしたかねすみません!m(_ _)m (2019年1月3日 18時) (レス) id: 9362122ae5 (このIDを非表示/違反報告)
蛞蝓。(プロフ) - 白黒さん» 来てなかったのでこっちから送らせてもらいました…あってますかね? (2019年1月3日 18時) (レス) id: b2945d23b4 (このIDを非表示/違反報告)
白黒(プロフ) - 蛞蝓。さん» 一応申請されてもらいましたりゅー114514ですクズとでも呼んでください((((( (2019年1月2日 21時) (レス) id: 9362122ae5 (このIDを非表示/違反報告)
白黒(プロフ) - 蛞蝓。さん» ありがとうございます! (2019年1月2日 21時) (レス) id: 9362122ae5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蛞蝓。 | 作成日時:2018年12月19日 15時

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