集団胃腸炎【39】 ページ1
福富side
荒北と泉田が部屋の準備をすると言うので、俺は一度黒田も俺の部屋で待たせていた。
にしても東堂はまた医務室泊まりか...
帰りにちらっと見たがあいつは全く良くなった感じがしなくて心配だ。
新『黒田!?』
新開の声がして俺も思わず黒田を見ると、口を押さえて下を向いていた。
福『黒田?気持ち悪いか!?』
その姿を見てすぐに吐きそうなんだと分かった。
案の定黒田が頷く。
すぐに先程医務室から貰った袋を広げてやる。
福『ほら、出しちゃえ。』
黒『ハアッ...ハアッ...グェッ...ッウウ!ゲェーッハアッハアッ』
すると戻し始める。
袋にパシャパシャと戻す姿を見て、やっぱりすぐには良くならないよなと思う。
新開が黒田の背中をさする。
吐いているものは先程食べたゼリーだった。
食べ物はまだ受け付けないか...
新『大丈夫か?落ち着いたか?』
新開もまだ本調子ではないのに、黒田を心配する。
ガチャ
荒『黒田ー、迎えに...って大丈夫カ!?』
準備が終わったのか荒北が部屋に黒田を迎えに来た。
福『おお、荒北少し待ってやれ。』
黒『ハアッ...ハアッハアッゥウ...』
荒『おお、キツイな...新開、お前も本調子じゃねえんだから、看病してねえで休んどけヨ。』
そう言うと、荒北は深海と場所を変わった。
新『ありがとう靖友。でも俺はだいぶ調子いいよ。』
新開を見ると確かに顔色は良い。
明日あたりに復活できるだろうか?
とりあえず、黒田が落ち着くまで俺達で様子を見る。
黒『すみ...ません...ハアッハアッ』
しばらくして落ち着いたのか、黒田が顔を上げた。
福『無理するなよ。』
吐き疲れたのかぐったりと壁に寄りかかる。
荒『こりゃあ早く寝た方がいいな。布団の準備は出来てるから、肩貸すし少し動けねえか?』
荒北が黒田に声を掛ける。
黒『...はい...ハアッハアッ』
少しして黒田は立ち上がったので俺と荒北で荒北の部屋に連れて行く。
言っていた通り布団が準備されていてすぐにそこに横にさせる。
荒『福ちゃんありがとネ。後は任せとけ。』
泉田もいるので後は2人に任せ、部屋を出る。
部屋に戻ると新開が待っていて心配していたので、大丈夫だと伝えてやる。
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作者名:momo | 作成日時:2020年11月24日 18時