Episode1453 ページ40
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ギロロはそんなケロロを見てサムズアップをする。
「リサイタルのチケットですぅ!如何ですかぁ!」
「買ってくだされ〜!」
なんとギロロだけでなく、タママやドロロも
ガキ大将星人のリサイタルチケットを売っていた。
それを見たケロロの目は潤んでいく。
「ク〜ククク。売り上げの管理は任せときなァ」
「(まだ…我輩には…帰れるところがあるんだ…。
こんなに嬉しいことはない…)
ごめんなさぁい!!」
ケロロは部下全員の優しさに触れて
思い切りスライディング土下座をする。
「我輩がザクレロなんか買ったからぁ!」
「謝るんじゃない!お前1人にチケットを売り付けた俺が悪いんだァ!」
「ボクもいけなかったんですぅ!」
「仲間外れにしてごめんよ!ケロロくぅん!」
「そ、そうであります!
(我輩達の遠足は…まだ終わってなかったであります!
喧嘩せず、仲良くみんなで楽しく…)」
泣き喚くタママとドロロが駆け寄っていき
ケロロとギロロも泣き喚きながら2人に近付き
やがて4人は集合して肩を抱き合う。
「「「「家に帰ってただいまと言うまでが遠足だぁ!!!」」」」
「俺様も混ぜてくれぇ!心の友よ!」
4人の友情があまりにも感動してしまったのか
ガキ大将星人は涙を流して4人に抱き着き
同じく泣いていたトリマキ星人も近くで泣く。
それを見ていた野次馬までもが涙を流し
宇宙人街では泣き声が響き渡った。
[こうして、熱い男たちの熱い遠足は永遠に伝説になったのであった]
「って…なんだこの茶番劇。ク〜ックククク」
[いや全く…]
意味の分からない茶番を見せられたクルルは
肩を竦めながら笑っていたのだった。
「……」
その現場を離れて見ていたギララは
何を思ったのか下に俯いてしまい、黙って宇宙人街を去ろうとする。
「おい」
「………」
そんなギララを呼び止めたのはクルルだった。
「何処行くんだよ。隊長達は良いのか?」
「うるさい」
「あ?ちょ、おい…」
ギララはそのまま逃げるように走っていき、
クルルが止めようとするがすぐにやめて、
溜め息を吐きながら泣き合うケロロ達を見詰めていた。
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「はぁ…はぁっ、ッ!」
人気のいない路地裏に辿り着き、息切れをする。
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「ギララ、ずっと友達だよ」
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「っ、うっ…ぐっぅ…」
誰も通らない路地裏でただ1人、胸を押え付けるギララの苦しげな声がこだました。
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Irobi(プロフ) - オリさん» コメントありがとうございます。いえいえ、この小説を読んでくれてとても嬉しく思います。それに一気読みまで…!嬉しすぎてなんて返せば良いか分からないくらいです…。これからも不定期更新ですがこの小説を見てくれると嬉しいです。応援ありがとうございます! (2022年5月16日 20時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
オリ - 自分が見始めたのは28の時ですが、もう最高過ぎて一気読みしました!キャラ設定が苦手なので伏線等も貼れるその文才とアイデアが羨ましいです!おかげで一番好きな作品が出来たです!これからも頑張ってください!応援してます! (2022年5月16日 6時) (レス) id: 4a481b011a (このIDを非表示/違反報告)
Irobi(プロフ) - ケロロ軍曹好きな一般人さん» コメントありがとうございます。初期から見てくださっていることに驚きを隠せません。とても嬉しいです。ありがとうございます!不定期更新ではありますが、これからもよろしくお願いします! (2022年5月12日 0時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
ケロロ軍曹好きな一般人 - 最初の頃から拝見させていただいております。アニメ本編だけではなくオリジナルストーリーもとても面白いです。これからも頑張ってください! (2022年5月11日 22時) (レス) @page43 id: d16d58fe52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Irobi | 作成日時:2022年4月29日 16時