そして、彼は考えるのをやめました。30

Episode1450 ページ37

✿


「きっと軍曹さんも泣く泣くザクレロを3つしか買わなかったんですぅ！
ボクのおやつは300円で我慢するですぅ！」



「酷いよケロロくん！こんなときこそ相談してよぉ！」



「み、みんな…」



「…何これ」



［あのーなんだか臭い青春ドラマみたいなんですけど…］



いきなり始まった臭い青春ドラマをする
ケロロ、タママ、ギロロ、ドロロの4人。
いきなりの展開にナレーターやギララは着いていけなかった。



「ちょっと、お客さんよ？」



「ゲロ？」



夏美がケロロの部屋に入って一言言い、
ケロロが後ろを振り返ると見慣れた宇宙人が立っていた。



［これはケロン人と同盟関係にある
お前のものは俺のもの型宇宙人。ガキ大将星人］



「よう！心の友よ！」



［とその子分のトリマキ星人］



「久しぶり〜」



いきなり、ガキ大将星人とトリマキ星人がやって来たのだ。

________



「実はよぉ…明日俺様のリサイタルがある」



「「「「り、リサイタル！？」」」」



ドロロから淹れて貰ったお茶を啜るガキ大将星人と
その反対にクルルとギララ以外の4人は
彼のリサイタルと聞いてすぐに青ざめる。



「だけどよぉ…」



「チケットが全然売れてないんだよねぇ〜」



「そこでぇ！お前らにチケット売りを手伝ってもらおうと思ってな」



「売り上げの1割やるから頼むぜぇ〜」



「1割！？」



そう。たったの1割である。
2割とか3割ではなく正真正銘の1割。

ケロロはあまりの少なさに驚愕だった。



「しかし、今日は俺達も色々と忙しくてだな…」



「なんだとぉ！？この俺の頼みが聞けないって言うのかよぉ！」



「ケロン人の癖に生意気だぞぉ」



ちゃぶ台を叩き付けながら怒るガキ大将星人と
何処かで聞き覚えのあるセリフを吐くトリマキ星人。

ガキ大将星人がちゃぶ台を叩いたせいでお茶は零れ
ドロロはそれに怒りを持ちながらも静かに雑巾で拭き、
ギララも黙ってひっくり返ったお茶を片付ける。



「(さっさと断れケロロ！)」



「(ガキ大将星人っていっつも自己中ですぅ…)」



「(クックック〜)」



「了解したであります！」



「「「え〜〜っ！！？」」」



「おう！それでこそケロン人だぜぇ！」



他の部下達がケロロならどうせ断ってくれる。
そう思っていたが、あっさりと引き受けるケロロに
クルル、ギララ以外の3人は驚きを隠せずにケロロを見る。



「遠足はどうするですかぁ！？」



目を見開きながらタママはケロロに聞く。

Episode1451→←Episode1449

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す