そして、彼は考えるのをやめました。30

Episode1445 ページ32

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「のわああ！！
こうなったらママ殿のみならず！ドロロも奪い返す！
いいか皆の者！強硬手段でいくであります！」



「「了解！」」 「「了解」」



ケロロはすぐに命令を下し、残った4人は敬礼をする。

携帯にそれぞれのコードネームを打っていき、
「チェンジ！」と叫んでベルトにはめる。
すると、4人の体は光り出した。



「うーす！」



［うす！］



「7匹でも？」



［はち！］



「マロ〜ン！」



［くり！］



「…生で食べる？」



［カニ！］



「………」



［ウシのふん！］



「なっ…」



ケロロはうす、クルルははち、タママはくり、
ギララはカニ、そしてギロロはウシのふんである。
どこかで見た事のあるコスプレであった。



「準備万端であります！」



「調べた結果、うす、はち、くり、ウシのふんが
ペコポンの猿を退治するにはいいみたいだぜェ、クックック〜」



［名付けて！ケロロ小隊！サルカニ合戦だいさくせん！］



やはり、ケロロ達のコスプレは元ネタがサルカニ合戦である。



「…ボクはなんのために？」



「ただのかませ犬」



「ギロロ先輩と一緒にしないで」



「喧嘩売ってるのか貴様ァ！」



何故か参戦のないカニの役をやらされたギララだが、
クルル曰く「かませ犬」らしい。
本来、サルカニ合戦の話では、カニはかませ犬ではないのだが、
それはひとまず置いておくとしよう。

真顔で冷静にピシャリと告げるギララに
地獄耳なギロロはキレながらツッコミをした。



「というか…なんで俺がウシのふんの役をせねばならんのだぁ！」



「まぁそれは置いといて…」



「いや置いとくな！」



ギロロがウシのふんの役をしなければならない状況になり、
勿論ギロロはケロロに物申すが、あっさりと話をそらすケロロに
ノリの良いツッコミをする。



「奴らはドロロを人質に取り、我々と取引を迫るはず！
その交渉に来た時を狙い撃ちであります！」



「ですぅ！」



「…つまりボクは応援役？」



「そこで待機しといて」



「…隊長のご命令なら」



というわけで、ギララは参戦せずに、
冬樹と夏美と一緒に待つことにしたのだった。



「……」



「あれ？何それ？脱いじゃうの？」



「出番ないし」



突然なメタ発言をしながらカニの衣装を脱ぎ、その場に置くギララ。
そんなことを話していると、扉に人影が見えた。

少し等身が小さい。と考えると相手は猿のはずだ。

緊張感が漂う中、ガラガラと戸が開いた。

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