そして、彼は考えるのをやめました。30

Episode1438 ページ25

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躓いて転んでしまったカララにギララが駆け寄り、
急いで担いで753さんから離れようとすると、
カララの手元に落ちてしまった払子が落ち、
ギララがそれを拾い上げて逃げた。



「ゲロ？！それはひょっとして…」



「まさか…753さんの…」



「…払子」



何故カララとチロロが753さんの払子を持っているのだろうか。



「どうして君たちが持っとるの！」



「亀戸天神にあるのを持ってきたんや」



「チャンバラごっこするのに丁度いいとおもて…」



「やめんか！この罰当たりが！」



「人のもん勝手に持ってきちゃダメだろう！ゴルァ！」



「それを取り返すために753さんは追ってきたんでありますよ！
どうりで和めないわけであります！」



払子でチャンバラごっこは罰が当たりそうなことだ。

2人の好奇心に呆れと怒りを覚えたギロロとタママは
カララとチロロに対して怒鳴り散らかし、
ケロロもようやく753さんがずっと怒っている謎が解けたようだ。



「そ、そうなの…？」



「それで怒ってるんか？753さん…」



自分たちが原因で怒っていたと知った2人は
その場から崩れ落ちてしまった。

そんな2人を見兼ねたギララは彼女達の前に立ってしゃがみ込んだ。



「…カララちゃん、チロロちゃん。
自分が悪いことをしたら、2人は何をする？」



「それは…勿論…」



「謝ること…」



「…その答えが出るなら、後は分かるよね。」



ギララの言葉に2人は顔を見合わせて頷き、
753さんに目を向けて正座をし、払子を掲げた。



「「753さん！ごめんなさい！」」



「ほーっほっほっほ！ほーっほっほっほ！」



「あ、あかん…」



「許してくれそうにないね…」



カララとチロロが謝っても怒り続ける753さんに
彼女達の目は潤み始める。



「「ワイらのせいでホンマごめんなさい！ごめんなさい！
ごっ…あ、いったぁ…」」



カララとチロロが色々な所へ土下座をして謝っていると、
2人の顔が思い切り当たり、互いの額に大きなタンコブが出来た。

それを見た皆は笑いを堪える。



「クッ！」



「「「わーっはっはっはは！」」」



クルルが吹き出すと、笑いを堪えていた人達は大声で笑い始めた。

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