そして、彼は考えるのをやめました。30

Episode1429 ページ16

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最早わざとなのかタママはドロロと被って、
マイクを無理矢理ギロロから奪う。



「『我輩はこれよりタママ二等兵と！』」



「そんなことより…

『さあ！お片付けしちゃおうでありまーす！
邪魔なガンプラもー！ポイッ！』」



「！？」



タママからマイクを奪った夏美はケロロの
持っていたガンプラを全て庭に捨ててしまい、
ケロロはあまりのショックに開いた口が塞がらなかった。

ここまで来れば最早いじめではなかろうか。



「ねぇ、僕もやっていい？」



「私にも、もう一度！」



「拙者は…」



「ギララ先輩も遊びましょう！」



「興味ない」



ケロロが病人ということを忘れて、全員やりたい放題である。

一方のケロロは庭に捨ててしまったガンプラを見て、
悲しみと尿意で今にも涙を流しそうであった。



［もうダメだ。ガンプラも自らの手で捨ててしまい、
トイレに行きたい欲求も阻止され限界点を突破！
ケロロの目には大粒の涙が浮かんだ］



「っ！隊長殿…。……？」



そんなケロロの姿にドロロが心配そうに見ていると、
したに置いてあったスケッチブックをようやく見付けた。



「『ゲロゲロリ！我輩はケロロ軍曹であります！
1発芸！FBIに捕獲された宇宙人をやるでありまーす！』」



「『ゲーロゲロ！ガンプラ全部捨てちゃうでありまーす！』」



「『ゲッゲーロ！手を繋いで一緒に活動層巡りであります！』」



「『ゲーロゲロ。次は反復横跳び8万回！であります！』」



と言った感じでケロロの尿意を誰も気付かず、
全員はすっかりクルルの発明品の虜になり、
この遊びに堪能していたのだった。



「今度はボクですぅ！」



「僕にやらせてよ！」



「私にも！」



「私よ！私に貸して！」



「やめんか！俺がやる！」



ケロロが息切れをしているのが見えておらず、
マイクを自分が使うと争いを始めていた。

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