弱虫ペダル×体調不良 (ページ27)

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東堂×風邪③ ページ27

巻島side

しばらく登っていると当たり前に着いてきていると思っていた尽八の姿がない。

巻『あれ？いないっしょ。』

なんかあったか？

少し待っているが来ない。

巻『見に行くか。』

俺は登ってきた山を下って行く。

少し先だが人が倒れてる？

急いでそちらに向かうと...

東『ゲッホゲッホ...ハアッハアッ...！ッウ！ッゲェー...！ウゥ！ゲェーッオエーッ...パシャパシャ...』

尽八が横たわり戻してしまっていた。

すぐに、バイクを止めて近寄る。

巻『尽八！大丈夫か？どうしたっしょ！』

横につき背中をさする。

東『ゲッホゲッホ...あれ...ハアッ...ハアッ...』

巻『おいおい吐いてるっしょ...気分悪いか？』

東『...！ッ...すま...ない...まきちゃ...ん...ハアッ...ハア』

巻『とりあえず喋んなっしょ。』

俺は尽八の呼吸が落ち着くまで背中をさすってやる。

にしてもこいつ、かなり背中が熱い。

巻『...お前...熱あるっしょ。朝からか？』

東『...いや...えっと...ハアッ...ゲッホゲッホ...』

巻『隠してたっしょ。バレてるぜ。』

東『...すまない...ハアッゲッホゲッホ...ハアッ...』

巻『...尽八...お前もう動けないっしょ...』

横で辛そうにする尽八は目がとろんとしていて、明らかに熱がありますと言った顔をしている。

とりあえずもう動けなそうだしどうする...救急車呼ぶか？

東『だ...いじょ...ぶだ...動けるぞ...ハアッ...ゲホゲッホ...』

巻『いやいや無理っしょ。』

それからしばらく水を飲ませたりして休ませたがいつまでもこの汚れたままの服でいるのは可哀想だ。

しかも、寒いのか？震えている。

仕方がないので俺は着ていた服の上を脱ぎ、尽八に掛けてやる。

東『...おい...ゲッホゲッホ...それでは巻ちゃんが...ハアッ...ハア...寒いではないか...ッホゲッホ...！』

巻『うるせえ。病人は黙っとくっしょ。』

東『...すまな...い...ハアッ...ハア...』

それにしても今は11月。そりゃあ俺だって寒い。

何よりもこの状況...まずすぎるっしょ...

東『ハアッ...巻ちゃん...』

巻『どうした？辛いか？』

東『...悪いんだが...ゲッホゲッホ...ここに電話をかけて欲しい...ハアハアッ...』

尽八は携帯を渡してくる。

そこには使用人2と書いてある。

そうだ、こいつの家は大きな旅館。使用人が使えるくらいのお金持ちだ。

言われた通りそこに電話かけて事情を話すとすぐに車で迎えに来てくれた。