弱虫ペダル×体調不良 (ページ13)

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今泉×高熱④ ページ13

鳴子side

あかんあかん。

ワイのせいで周りが騒ぎまくったわ。

そんなんしたら透かし気にするん分かってたはずなのに、ついつい辛そうな姿見たら驚いてしもうたわ。

鳴『大丈夫や！みんなきちんと座りぃ！！！もうすぐ休憩所やで！』

すまんな、透かし...

小『でも...』

鳴『小野田くん！また酔ってまうやろ！！前向いとき！！！』

心配そうにする小野田君も説得する。

小『うん...分かった...』

小野田くんは前を向き、その他の部員たちも大人しくなった。

今『...ウッ...！...ゴクッ...ハアッ...バサっ』

透かしを見ていたら背中が波だった。

その瞬間透かしはタオルをぎゅっと口元に当て下を向き俯いてしまった。

！！！戻すんとちゃう！？

鳴『....っておい、透かし！やばいんか！？』

今度は騒ぎにならないよう小声で透かしに声を掛ける。

透かしは声も出さずただ、首を縦に振った。

よく見ると透かしの顔は真っ青で、何度か背中を波立てていた。

とその時...

金『休憩所に到着だ。各自トイレなどを済ませ、しっかり休んどけ。』

休憩所に到着したんや！

頑張れ透かし...でも動くのは厳しそうやな。

ただでここで戻してもうたら大惨事や。また周りが騒ぐ...

透かしはそういうん絶対に気にする。

そや！金城さんに伝えてみんなにはよバスを降りてもらうようにするしかないな...！

ワイはすぐに席を立ち金城さんの元へ行く。

鳴『金城さん、透かしがバスに酔ってしもたみたいで、もう限界です。あいつ絶対みんなの前だと気にしちゃうから、はよみんなに降りるよう言うてもらえませんか？』

金城さんが一瞬透かしの席までくる。

金『分かった。頼んだ。鳴子。』

戻ると、透かしはガタガタ震え、涙を溜めながら口元に必死にタオルを当てた状態から動けていない。

鳴『ハイ！』

金『全員休憩を取るからすぐにバスを降りろ！1時間の休憩だ！朝を食べてない奴らは朝飯も済ませろ！』

部員一同『ハイ！！！』

金城さんの言葉に部員達がぞろぞろ降りていく。

その姿をじっと見つめ最後の一人が降りた。

鳴『透かし！もう平気やで！みんな降りたわ！大丈夫か！？吐き出しても大丈夫やからな！！』

ワイはすぐにエチケット袋を用意して透かしの前に広げてあげる。

今『...グ...ウッ...ハアッ...！ウゥッ...ゴク...ッウ...！』

透かしの背中が何度も波立つ。

なのに...こいつ飲み込んで耐えとる...！

なんでやねん。