弱虫ペダル×体調不良 (ページ12)

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今泉×高熱③ ページ12

今泉side

ううっ！！

ハッ！！！

急な吐き気に目が覚める。

隣には鳴子がガーガーいびきをかいて眠っている。

今『ハアッ...ハアッ...きぶ..ん...が...』

思わず小さい声で一人言を発してしまう。

今『...る...こ...ハアッ...うぅっ...な...るこ...』

吐きそうになってしまって...

一人でどうすることもできなくて...

思わず鳴子を起こしてしまった。

手に力が入らない。手が震える...

鳴『どうした！！！透かし！！！』

こいつ...相変わらず声がでかい...

周りももちろん反応する。

いやいや...みんなに見られてたまるかよ...

小『どうしたの！？鳴子くん...！って今泉くん！？』

ほら...こうやって...

今『スウ...ハアッ...ハアッ...ウッ...』

だめだ、声がうまく出ない...

杉『どうしたんだい、今泉？君もバス酔いかい！？』

バス酔い？なのか...

熱のせいで酔いやすいのか？

今『いや...っ...何でもねえ...ハアッ...ハアッ』

一応何でもないと伝えた。こんなバス酔いとかで騒がれるとか恥ずかしすぎる。

小『顔色悪いよ！？今泉くん！！僕のもらっちゃった！？ごめんね！今泉くん！』

いや...お前のせいじゃない。小野田...

声に出してそう伝えたいが声が出ない...

鳴『カッカッカッ！みんな落ち着きや！！透かしはワイに任しとけ！！』

今『...ハアッ...う.....ック...』

ダメだ...戻すかも...

でも、もうすぐ休憩所...

耐えろ、耐えろ俺...手も足もガクガクしてきた...

本当にやばい...もしもの為にタオルだけ出しとこう...

俺はタオルを頭にかけて寝ているように見せるようにした。

本当は口元に当てたい...もう本当に...やばいかも...

だけど、かっこ悪すぎるだろ...いくらなんでもそれは無理だ...

鳴『大丈夫や！みんなきちんと座りぃ！！！もうすぐ休憩所やで！』

小『でも...』

鳴『小野田くん！また酔ってまうやろ！！前向いとき！！！』

小『うん...分かった...』

小野田は前を向き、その他の部員たちも大人しくなった。

今『...ウッ...！...ゴクッ...ハアッ...バサっ』

急に吐きそうという感覚から嘔吐物が上がって来た気がして思わず被っていたタオルを口元に当てた。

や...ばい...っ...吐...く...！

限界は近い。

俺はもう耐えられずタオルをぎゅっと口に当てたまま下を向いた。

鳴『....っておい、透かし！やばいんか！？』

今度は反省したのか、小声で鳴子が俺に声を掛ける。