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―――――得体の知れない男だ。
そりゃ2回しか会った事ないし、知り合いとも呼べない相沢謙吾の事なんて私は何も知らない。
知ってるのは数える程度の個人情報と、族を追いやった事と、冷たいって事だけ。
なのに仔犬のような可愛らしい見た目がそうさせるのか、先輩達のように恐怖を感じる事はなかった。
本当、不思議な人だ。
そもそも、なんでこの男は私に手を伸ばしたんだろう。
ただの気まぐれ?
それとも同情?
「………」
やめやめ。考える事さえ億劫になり思考を遮断した。だって、考えたところで今更何がどうなる訳でもない。
パチリ。目を瞑った私はひた走るバイクの振動に身を任せてた。
そしてブレーキ音が響いたと同時に止まったバイクに、もう着いたのかと目を開き――――…
「……は?」
“MYSTIC”
暗闇の中点滅するその文字盤を見て、熱の所為でもなんでもなく目眩がし、ぐらりと前のめりになった。
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作者名:夢乃 | 作成日時:2014年9月12日 20時