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弦巻side
"都庁危機管理対策室から伝達
港区芝浦5丁目、バスとトラックによる衝突事故発生。
損傷が激しく車内に多くの負傷者が取り残されている模様。
中規模医療事案と認定。TOKYOMERの出動を要請する"
喜多見「 MER了解。出動します。 」
急に起こった出来事に反応ができず、他のメンバーから一歩出遅れてしまう。
周りをきょろきょろしていると置いていかれてしまう。
『 さ、比奈先生いくよ〜〜 』
弦巻「 えっ?!いきなりですか? 」
『 早く行かないと喜多見チーフにドア閉められちゃうよ? 』
肩をぽんっと叩かれ、また置いていかれる。
なんでこの人たちこんなに動きが早いんだろう。
喜多見「 閉めますよ 」
弦巻「 待ってくださいっ、 」
アメリカの救急車両のようなサイレンで、MERは走る。
運転は臨床工学技士の徳丸くんがしてくれている。
喜多見「 こちらMER喜多見。現場の状況お願いします。 」
"こちら危機管理対策室。映像共有します。"
喜多見「 おねがいします。 」
バスが横転していてトラックも木に突っ込んでいるような状態。すごくひどい現場だった。
" 要救助者人数確認
バスの中に11名、トラックの中に1名、合計12名。
意識不明の重症者も含まれる模様。その数は不明です。"
喜多見「 MER了解 」
かなり凄惨な現場に、腰が引けてしまう。
怖くて足がすくんでいる。
喜多見「 着いたらまず俺と比奈先生でトリアージ。 」
弦巻「 は、はい。 」
速いペースで行われていく指示に、焦りが生まれる。
すごいなあという気持ちと、こんな人が指示していて大丈夫なのだろうかという不安な気持ち。
喜多見「 タグはそれぞれ10。 」
ミン「 了解 」
喜多見「 夏梅さん、AEDと点滴ラインと携帯用エコーの準備。蘇生セットもお願いします。 」
夏梅「 はい 」
喜多見「 徳丸くん、ミンさんと二人で到着と同時にオペ室の準備。 」
徳丸「 了解 」
喜多見「 冬木先生、状況によっては複数の人を同時にオペしますので、対応お願いします。 」
冬木「 最善を尽くします。 」
喜多見「 A先生は、赤タグの患者から順に治療をお願いします。オペが必要であればERカーに運んでください。指示は任せます。 」
『 了解。ミンさんガーゼ多めに用意お願いします。 』
ミン「 了解 」
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作者名:m0m | 作成日時:2023年6月3日 22時