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弦巻side
赤塚「 それではお待たせしました。
TOKYOMERのメンバーとオペ室を備えた特殊緊急医療車両、ERカーの登場です。 」
シャッターが開くとともに発進するERカーに続いて、私達も出ていく。
思っていたより記者の数が多いな、なんて考えたりもして。
赤塚「 チームをまとめるチーフドクターの喜多見幸太医師です。 」
喜多見チーフが片手を記者の方々に向け、会釈する。
本当にこの人がチーフなんだ。
赤塚「 続いてサードドクターの藤川A医師です。 」
藤川先生が会釈する。すると記者たちのカメラを切る音がより一層と大きくなる。
弦巻「 … すごいですね 」
その人気さに圧倒する。
それなのに藤川先生は" こんなの撮ってもどうせ半年もすれば捨てるよ 笑 "と小声で悪態をついていた。
やっぱり研修でここにされた私はついているのかもしれない。
赤塚「 彼らの使命はただ一つ。
それは彼らが駆けつけた現場では、死者を一人も出さないことです。 」
ただでさえ日本の救命医療は、救えない命が多いというのに、そんなの無理だと思った。
記者の方々もざわついているのが見えた。
そんななか、ブーブーッとアラームがなった。
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作者名:m0m | 作成日時:2023年6月3日 22時