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夏梅side
『 メス 』
夏梅「 はい 」
ついに始まったMERの看護師として初のオペ。
脳外科医として有名なA先生のことは知っていたけど、速すぎる。
『 ガーゼお願いします 』
夏梅「 はい 」
藤川先生のオペの動画はたくさん見てきたはずだ。
だけど、手が追いつかない。
『 サテンスキー。肝臓です 』
夏梅「 あ、はい、! 」
『 ガーゼください 』
夏梅「 はい 」
『 ゼロバイクリル鈍針で。 』
夏梅「 はい 」
機械を出して整理しようと思ったら、次の機械を
指示される。
こんなこと普通のオペじゃありえない。
『 クーパー 』
夏梅「 はい 」
冬木「 はやい … 」
『 もう一針。 』
夏梅「 はい 」
瞬きをする暇もないくらい本当に速い。
オペ室にいる全員が目を疑っている。
『 出血止まりました。血圧は? 』
冬木「 85の45です 」
『 ふーー、じゃあインサイズドレープください。 』
速すぎて、本当に言葉が出なかった。すごすぎる。
これが脳外科の元エースの実力。
『 MER藤川です。喜多見チーフ聞こえますか? 』
喜多見" すみません!いま手が離せないですッ! "
" MERに伝達。バスとぶつかったトラックの運転席に男性が挟まれた状態で取り残されている模様。
意識レベルJCS20。 "
『 MER了解。 』
手を動かしながら、話しているのもすごすぎる。
なぜ試験運用なのに、MERに来たのだろうか。
『 搬送先で追加の処置が必要ですので、このまま搬送お願いします。 』
TO1に残ったメンバーに声をかけながら、オペ服を脱いでいく。
その姿もまたきれいだった。
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作者名:m0m | 作成日時:2023年6月3日 22時