16 のどかな庭園 ページ17
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時刻は午後2時を回っていた
あの散々な入浴の後、しばらくして昼食があり今は自室で腰を落ち着けている
(やっとゆっくりできる……)
Aは椅子にかけ、窓の外に広がる綺麗な庭園を見つめた
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コンコン
弾むようなノックが響き、返事をすると深緑色のエプロンをつけた女性が顔をのぞかせた
「エマ…さんですよね？」
「そうなの！あと…Aとは歳も近そうだし、敬語じゃなくてもいいの！」
ひまわりのように暖かな笑顔を私に向ける
「ありがとう、エマちゃん！…それで、急にどうしたの？」
私達は今の今まであまり接点がなかったため、首を傾げた
「Aが今暇してるかなーと思って！午後のゲームに参加しないメンバーで今からお茶会するんだけど、よかったら来ない？？」
「え！行きたい！」
Aは勢いよく椅子から立ち上がり、エマの顔を期待あり気に見る
「Aは甘いものが好きって白無常さんに聞いたの！早く行くなのー！」
エマはAの片手をぎゅっと両手で握ったまま、廊下へと走り出した
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お茶会をする場所は、私の部屋から見えていた庭園だった
庭園の中央にある丸テーブルには、ノートンとジョゼフが先に腰掛けていた
「お待たせなのー！ノートンさん！ジョゼフさん！」
私達は走ったため若干息が切れていたが、丸テーブルに置かれた色とりどりのケーキと、上品に湯気を立てる紅茶を見ると目を輝かせる
「わぁ……！こんな本格的なアフターヌーンティー初めて！それに、この紅茶とてもいい香り…」
「喜んでもらえて嬉しいよ、A。今日の茶葉はカモミールにしたんだ。…朝から『いざこざ』があった君の疲労を緩和できるといいんだが。」
ケラケラとジョゼフは笑った。
『な、なななんで知ってるのーー！」
私の黒歴史。露出狂のスケベというあだ名をつけられてもおかしくない黒歴史。
「ウィリアムが昼食の時、深刻そうに何を話すかと思いきや黒無常がスケベ親父に成り下がったという話でしたね…。あれは傑作でした。」
ノートンは爆弾エピソードをほのぼのと語る
…これ、黒無常さんが聞いてたらケーキたちが火の海になりそう。
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「さぁ、紅茶が冷めないうちにいただいてしまおうか。」
ノートンは仕切り直すようにパンっと手を叩く
私とエマは席につき、さっそく紅茶をいただいた
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その様子を遠くから見守る人物がいた。
「…僕の予知が正しければ、もうじきこの荘園には嵐が吹き荒れる。」
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あまね(プロフ) - めちゃくちゃ好きです😭 (4月27日 16時) (
レス) @page48 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - 続きが気になります (1月8日 8時) (レス) @page45 id: 8dd546cbdc (このIDを非表示/違反報告)
おかさん(プロフ) - 今更ではありますが、更新、楽しみに待ってます… (2022年10月20日 5時) (レス) id: 48fcbe9d4c (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - アリスさん» 作者さんでもないのに横からすいません。その文を見た時にドキッとしてしまいました...確かに私たちが楽しんで読み進めれば主人公はその分酷い目にあう。そんな発想はなかったのでまた違う面白さが見えてきました！ありがとうございます (2019年12月14日 0時) (レス) id: 31f2218efb (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 初コメ失礼します。個人の感想ですが、何かこの作品を読んでいると犯人は私たち読者？と思いました。主人公は刺激を求めて、私たちはドキドキを求めるみたいな。この作品は私たちが楽しめば楽しむ分だけ主人公に色々な出来事が起こると思いました。変な文ですみません。 (2019年9月25日 2時) (レス) id: cf8111877c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽむちゃん | 作成日時：2019年7月4日 19時
