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「…………ってことらしいです」
「…そうみたい………っスね」
先輩と顔を見合わせるもどちらも苦笑いしかできない。
仕方ないので寮に戻ることになった。
「そういえば先輩の名前知らないです」
「そりゃ名乗ってないっスからね」
「え、教えてくださいよ。あ、私が先に名乗りますね。A・キサラギです」
「ラギー・ブッチっス」
ラギー先輩ね。自分から聞いたから絶対に覚えなければ。
「そういえばここが男子校って知らなそうな話し方してたッスけど、NRCのこと知らないんスか?」
「はい。私の住んでいたところでは聞いたことがなかったです。なんなら魔法士ってのも初めて聞きました」
「えぇ……どんなところ住んでたらそうなるんスか…オレでも知ってたのに…」
「まあここに来た感じだと普通ではなさげですね」
先輩の若干引いた視線を受けつつ、くすくす笑ってみる。まあ普通ではないだろうけどね。16で戦いの前線に出てるんだから。
「今日はもう遅いから寝………って言ってもなぁ…」
「何かあるんですか?」
「うちの寮、相部屋なんスよ。男ばっかの空間に放り込むのはなぁ」
「あ、大丈夫ですよ」
「君が大丈夫でも他が大丈夫じゃないかもしれないでしょ」
「…あぁ、そうですね」
「とりあえずどうにかするから………」
どうにか、してくれるらしい。
今日に入って2人も頭抱えさせてしまった。
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作者名:椛乃 | 作成日時:2021年7月27日 22時