行方不明だった神崎さんの幼なじみは一般人には馴れ合わないようで。【暗殺教室】【神崎有希子】

才能の時間 ページ11

烏間さんと渚くんが何やらヒソヒソと話している。きっとなにか指導をしているんだろう。正直、俺も彼の才能については半信半疑だ。


朝霧の言う事は信頼しているし、信用もしている。だが、俺は渚くんが戦うところを直接見たことがない。
だから、本当に彼に殺し屋の才能があるのかなんて分からないのだ。


知っているけど、分からない。


「さぁ来い」


鷹岡が余裕たっぷりに言う。渚くんの手は震えていて、鷹岡は目を狂喜で染め上げた。


彼はただ、笑って普通に歩いて近づいた。通学路を歩くかのように普通に。


ゾクッと寒気が体の節々まで走り、嫌な汗が吹き出す。頬に汗が伝い、自分を抱き締めるように腕を組むと、微かに震えている事に気が付いた。
この子は…。

．、、、
「ヤバイ」


俺の才能は喧嘩や、正面切って相手を殺すのに向く才能らしい。だが、渚くんは違う。
天才的な暗殺者の才能。それは思った以上のものだった。渚くんは将来、そんな力を持ちながら、何をするのだ。

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