第陸話[太田紫織:彼女なりの励まし] ページ7
「もしもし、有川君か?」
『なんですか?紫織さん。』
「いや、少々骨拾いに付き合ってほしいのだが……」
『え、また……ですか?』
「ああ、そうだ。私は今、新しく出来た喫茶店えーっと、『ブランシェ』に居るから、迎えに来てくれ。」
『わかりました……』
さて、あとは彼女を待つだけだ。
私は暇つぶしにナプキンで鶴を折り始めた。
鶴が3匹ほどできた頃やっと有川君が来た。
「もー、人使いが荒いんですからー!」
「はは、すまない。でも、君の場合は『人使い』ではなく、『猫使い』じゃあないかな?」
「ひ、酷い!」
「冗談だよ。今日は海に行きたい。」
「了解です。」
そう言って有川君は車を発進させた。
「ところで、なにかあったのかい?」
「……なんでですか。」
「いや、いつもの君なら『骨を拾うなんて不謹慎です!』とか『死んだ動物にも敬意を払って下さい』とか言うのに、今日は簡単にしたがてくれたなと思ってな。」
「……ばれちゃいましたか。」
有川君は観念したように喋り始めた。
「この前、ビルが崩壊するのを見て……」
「ふーん、上橋君に慰められ立ち直ったが、心はまだ痛んでいると。」
「……御明察です。」
有川君は少し、悲しげな表情だった。
それを見ていたら……
「下らないな」
本音が漏れてしまった。
「下らないって……」
「下らないよ、君の考えは。助からなかった命より、助けることが出来る命のことを考えろ。」
「……はいっ!」
車は着々と海に進んでいった。
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有川さん、勝手にへこませてすいませんでしたァァァア!
否、なんかこうなっちゃったんです。ご勘弁して下さい!
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紅葉蓮*現在、二作品を集中更新中(プロフ) - http://uranai.nosv.org/u.php/novel/momizi201282/ ……託します。前回とパスワードは変わっていません。PS.鋼夜さん、下手くそながらつなげておきました。 (2016年11月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 5fe719242e (このIDを非表示/違反報告)
鋼夜(プロフ) - 紅葉蓮*現在、二作品を集中更新中さん» どうぞどうぞ!!!むしろお願いします!!! (2016年11月4日 19時) (レス) id: 3a97038ed1 (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ(プロフ) - 今まで姿消していてすみません…。またちょこちょこ書いていきます…! (2016年11月4日 18時) (レス) id: 36c09305b3 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉蓮*現在、二作品を集中更新中(プロフ) - 鋼夜さん» あ、繋げていいですか? (2016年11月4日 18時) (携帯から) (レス) id: 5fe719242e (このIDを非表示/違反報告)
鋼夜(プロフ) - 紅葉蓮*現在、二作品を集中更新中さん» 了解です!ありがとうございます!!! (2016年11月4日 7時) (レス) id: 3a97038ed1 (このIDを非表示/違反報告)
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