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第肆話[有川浩:自分の弱さと向き合いながら] ページ5

本能的に芥川の後を追って
今しがた犠牲となった人の仇を討ちたかった。


でも、出来ない。
…何故なら私のは只の脆弱な能力(ネコ)だから。


異能力と云うチカラを手に入れても
所詮は儚く脆い身体でしかない。

「……ッ」

唇を強く噛むと鉄の味。
悔しい、悔しい悔しい悔しい悔しい!!



♪にゃーにゃーにゃーにゃー♪



そんな私の葛藤と無力さを
嘲笑うかのように鞄の中の電話が鳴った。
少し気が抜ける猫の鳴き声が着信を伝える。


「……もしもし。」

『あ、浩ちゃん?』

「上橋…さ、ん…」


暖かくて優しい上橋さんの声に
とげのあった心が溶かされていく気がした。


『…浩ちゃん?どうかしたの?
 いつもより元気が無いような…』

「あっ、いや大丈夫ですよっ!!
 それよりもどうしました?」

『うーん、実はね?
 買い出しを浩ちゃんに頼みたくって』

「あ、任せて下さい!
 車も近くに止めてますし!」

『じゃあ、お願いしちゃおうかしら!
 浩ちゃんありがとうね』


その感謝の言葉に視界が濡れて歪む。
そっか、私に出来ることがあるんだ。

異能力者としてじゃなくて有川浩として
誰かを助け、手を差し伸べられるなら……




それに勝る幸福(しあわせ)はきっと無い!




「っお任せ下さい!
 この身が朽ち果てようとも!!」

『え、えぇと?ただのお使いよ?』

「それで何処に買いにいけば!?
 米国ですか英国ですか!!」

『日本だからね?
 国外…いや、都内だから!』

「分かりました!命尽くして頑張ります!!」

『…う…うん、頑張って!』

「はい!!」

上橋さんからの応援を受けて
私は意気揚々と自分の青色のワゴン車に
乗り込んだ。


  猫の人生だって謳歌しないと!!

 

*

オチ?迷子になりました!
今度からは他の皆も出したいです!
上橋さんの説明は誰かお願いします!!←

第伍話[太田紫織:彼女の休日]→←第参話[有川浩:たとえ人で在らずとも]


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紅葉蓮*現在、二作品を集中更新中(プロフ) - http://uranai.nosv.org/u.php/novel/momizi201282/ ……託します。前回とパスワードは変わっていません。PS.鋼夜さん、下手くそながらつなげておきました。 (2016年11月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 5fe719242e (このIDを非表示/違反報告)
鋼夜(プロフ) - 紅葉蓮*現在、二作品を集中更新中さん» どうぞどうぞ!!!むしろお願いします!!! (2016年11月4日 19時) (レス) id: 3a97038ed1 (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ(プロフ) - 今まで姿消していてすみません…。またちょこちょこ書いていきます…! (2016年11月4日 18時) (レス) id: 36c09305b3 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉蓮*現在、二作品を集中更新中(プロフ) - 鋼夜さん» あ、繋げていいですか? (2016年11月4日 18時) (携帯から) (レス) id: 5fe719242e (このIDを非表示/違反報告)
鋼夜(プロフ) - 紅葉蓮*現在、二作品を集中更新中さん» 了解です!ありがとうございます!!! (2016年11月4日 7時) (レス) id: 3a97038ed1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅葉蓮 x他2人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年7月23日 17時

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