マンションの住民転生者【企画小説】

第弐拾陸話［行田尚希：捜索］ ページ27

僕の厭な予感は何故か良く中る。


香月ちゃんに前に御守りと称して渡したブレスレットには一応、GPSを付けた。

……本人には悪いが、そうでもしないと見つけられない。
何故なら彼女は連絡手段を全て置いて家を出るのだ。
その所為で中々見つけられない。


まぁ、GPSは正常に機能してくれていて、彼女の大体の居場所は特定出来た。


携帯の彼女がいる事を示す赤い点は街はずれを示していた。


「何でこんな所まで…。」


とはいえ、もしかしたらブレスレットを其処で落としてしまったのかもしれない。



そんな僕の淡い期待は彼女の物気の空となった部屋に打ち砕かれた。



鍵のかかってなかった彼女の部屋に鍵をかけ、電車を乗り継いで目的地へ。
鍵がかかってなかったのには敢えて何も言いません。
何せ、其れが彼女の普通ですから。


此処では一般で云う異常が普通なんです。


かくいう僕も良くズレてるとか、何か違うとか良く言われます。

普通って何でしたっけ？





地図を頼りに辿り着いた場所は何とも広大な花畑。


こないな広い場所、如なんやって探せって云おんどすか！



仕方なく異能を使って捜索しようとして………足に何かが当たった。


足元に視線を落とすと、見慣れた黒い小さな塊が。




「灯台下暗しとは正にこん事ではおまんどすか…。」



特に感情が高ぶってる訳でも無いのに方言が出るとか…。


とにかく、起きそうにも無い香月ちゃんをおぶってマンションに帰った。



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勝手に繋げてしまってすみません！

浩ちゃん、香月ちゃん、柴村さん。勝手に登場させてすみません！！！


有難うございます！！！

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