検索窓
今日:2 hit、昨日:14 hit、合計:8,989 hit

第拾参話 [宮部みゆき:診断と勧誘] ページ14

ポートマフィア内部、医務室にて。
目の前には森鴎外クン。
私が唯一許す、医者である。

「それにしても、宮部クンは風邪にかかり易いねぇ」
「うるさい」

机の上に乗るカルテを見ながら会話を続ける。

「予防はしてるのかい?」
「してない…面倒だから」
「またそれかい?」

薬出しとくね、なんて嘘くさい笑顔を振りまく鴎外クン。
バレバレというか、殺気というか…。
誰だってビビりそうだ。

「マンションの方はどうだい?」
「相変わらず…」

はぁ、なんてため息を出すほど大変だ。
家賃を滞納する奴。
いつも下向いてる奴。
皮肉屋な奴。
その他もろもろ、結構な苦労だ。

「マフィアの首領の方がいいよ…」
「こっちも大変なんだよ」

そうには見えない、なんて考える。
そういえば、鴎外クンも誘われたのだろうか。

「食事会、誘われた?」
「生憎、ね。多分、探偵社の社長は誘われたんじゃないかな」

諭吉クン…か。
誰か片思いしてたけど…誰だっけ。

「入る気はないのかい?」
「…うん」

欠伸を溢し、睨み付ける。

「残念だなぁ。あの手際に異能。凄いのに」
「あれは私じゃないし、あの異能はそんな目的でもない」
「じゃあ何に使うんだい?」
「鴎外クンに教える義理はない…」

残念だ、とお手上げポーズ。

「頑なに断るねぇ…」
「殺しなんか始めたら、維新クンが怒る」

薬を受け取り、マフィアを出る。
帰り際振り返れば、黒蜥蜴がこちらを睨んでいた。

「もしもし、浩クン。車で迎えに来て、ポートマフィアまで」

拾肆話 [柴村仁:ゆらり浮かびつ]→←第拾弐話 [宮部みゆき:殺人探偵と助手]


ラッキーアイテム

革ベルト


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
9人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

紅葉蓮*現在、二作品を集中更新中(プロフ) - http://uranai.nosv.org/u.php/novel/momizi201282/ ……託します。前回とパスワードは変わっていません。PS.鋼夜さん、下手くそながらつなげておきました。 (2016年11月4日 21時) (携帯から) (レス) id: 5fe719242e (このIDを非表示/違反報告)
鋼夜(プロフ) - 紅葉蓮*現在、二作品を集中更新中さん» どうぞどうぞ!!!むしろお願いします!!! (2016年11月4日 19時) (レス) id: 3a97038ed1 (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ(プロフ) - 今まで姿消していてすみません…。またちょこちょこ書いていきます…! (2016年11月4日 18時) (レス) id: 36c09305b3 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉蓮*現在、二作品を集中更新中(プロフ) - 鋼夜さん» あ、繋げていいですか? (2016年11月4日 18時) (携帯から) (レス) id: 5fe719242e (このIDを非表示/違反報告)
鋼夜(プロフ) - 紅葉蓮*現在、二作品を集中更新中さん» 了解です!ありがとうございます!!! (2016年11月4日 7時) (レス) id: 3a97038ed1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紅葉蓮 x他2人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年7月23日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。