第七話※ショタ化注意 ページ8
とりあえず、鍛刀部屋につくまでは何もなかった。まあ言うて隣室だからな。
「えーと、まず資材を配合……相場はどんなもんなんだ？」
「木炭が五百五十、玉鋼が六百六十、冷却材が七百六十、砥石が五百五十とかが鉄板らしいよ。前の主がよくそれでやってた」
ちょくちょく前の主の話し出すけどその前の主はどうしたんだろうか。……深入りしないでおこう。
「じゃあそれで行こう。……依頼札と手伝い札です。よろしくお願いします、妖精さん」
サムズアップする妖精さん。んっかわっ。
……とか思ってる内にできたらしく、ぶわっと部屋中に桜の花びらが散る。反射的に目をつむり、風が収まったと思ったので目を開ける。
そこにいたのは、
「よっ。鶴丸国永だ。おれみたいのがとつぜんきておどろいたか？」
「こういう二次創作知ってる！！！」
「鶴さん！？ えっ、なんでそんなちっちゃいの！！」
例の鶴丸国永(ショタ)であった。くりくりとした目に、可愛さしかない顔立ちに浮かべる笑顔にノックアウトされた私は崩れ落ちる。
ぶっ倒れつつちらりと妖精さんに視線を投げるが、「？」という顔だった。可愛い。
二次創作でよく見る。レベルが上がるにつれ大人の姿になっていくやつ。……うっ、頭が。
「我が人生……悔いと生き恥ばかり……」
「そこは悔いなしって言ってよかっこよくないよ！？」
「あるじ！？ だいじょうぶか！？」
大混乱の最中、鍛刀部屋の外から第三者の声が聞こえてきた。
「誰かいるのか？」
あ。フラグ回収したなこれ。ゆっくり開けられる扉の向こうにいたのは──
「っ！ 審神者……！」
傷ついた美脚をさらすイケショタだった。
「鶴丸国永！ 確保！」
「わかったぜ！」
「燭台切！ 手入れ部屋直行！」
回らない頭で、私は成り行き的にそのショタを誘拐(？)した。
ラッキーアイテム
革ベルト
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作者名：紅葉蓮 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年11月28日 7時
