第四話 ページ4
リュックサックにしまっていた政府支給のタブレット端末を取り出し、ファイルを開く。私ガラケー民だから自分用のとかはじめてだわ。Wi-Fi入ってるっぽいしあとでゲームいれよ。
「ええと、この本丸にいないのは……新しく実装されたやつとかそうでないやつもちらほら……あれ？ 鶴丸国永がいない」
「──？ 鶴さん？ いてほしい理由でもあるの？」
「いやたいした理由じゃあないんだけど」
役人さんが、『鶴丸国永なら頭を撫でてもあっさり受け入れるかもしれません』と言ったことを燭台切に伝える。
「聞きそびれてたけど、頭をわしゃわしゃしちゃダメ？」
「絶対に髪ぐしゃぐしゃにするタイプでしょ！？ 嫌だよ！」
「出会って数分なのにすでに見限られてやがる」
いや否定できないけど。
「自慢していい？」
「何急に。どうぞ」
「私の髪質な、美容師さんに誉められたことあるんだぞ」
「へえ、それはすご──」
「私の容姿で誉められるところは主に手の形と髪質だからね！！」
「えぇ！？ そんな誇らしげに言われても！？」
「あーぁ将来くっそ男前になる感じの美青年になりてえなあ。美女侍らせてえなあ」
ごろんと寝転がる。
「言ってること女子学生の言うことじゃなくない！？」
「いや今時みんなこんなもんだって」
「嘘だ！」
「八割方な」
「二割は！？」
真実。
「別に、そんなスタイル悪いとかじゃなくない？ むしろもう少し食べた方がいいんじゃない？」
「おや、僕がスタイル悪くないなら貴方は足長族ですねえ」
「待ってすごく声の雰囲気が宗三くん」
「あ、宗三さんってこんな感じなんだ。見た瞬間からこの人の未亡人感やべえなとか思ってたんだけど。いやー是非とも一緒にお茶のみたいね」
「……宗三くんは警戒心強いし、先になりそうだね」
「未亡人だししゃーない」
「それ宗三くんが聞いたら怒るよ」
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革ベルト
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作者名：紅葉蓮 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年11月28日 7時
