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第十二話 ページ13

今や過去になってしまった猫型ロボットの秘密道具くらい便利じゃん。あそこまでの技術、まだまだなとこも多いけど。

とか考えていたら、薬研藤四郎がきちんと正座して私の目の前に座っていた。うっ顔がいい。私もつられて正座をする。


「審神者。恩を返すのが、最低限の礼儀だと思う。俺は何をすればいい」
「薬研藤四郎、あなためちゃめちゃ礼儀正しいですね。私より身長低いのに」
「長いから薬研でいい。敬語もいらん。礼儀を失っては、今までの審神者と同類だしな。……あと身長そこまで変わんないだろ」


律儀に全部答えてくれるとこ素敵だと思います。


「どうせなら審神者ではなくやどかりと呼んでくれ。……じゃあ、ひとつお願い事をするね」
「え、するの?」
「そんなに顔を青ざめさせて燭台切はいったい何を想像してるんだよ」
「その、僕は以前……夜伽とかそういうのを求める見たことがあって」
「夜伽が何かはようわからんが、たぶん違うぞ。失礼なやつだな、知らんけど」


燭台切はどんな表情浮かべても顔がいいから許されそうだよね。誰にか? 私にだよ。


「ここの本丸の中で、もっとも早急に手を打たないとまずいんじゃねーかみたいなやつ連れてきて。対処するから」
「……連れてくるのは、無理だ。移動させたら、どうなるかわからん」
「じゃあまず話聞かせて。そっから、君含めて会議する。下手に素人が手を出して死んだら嫌だ」


夢見が悪い。それに、そんなんしたら私がここに来た意味消えるわ。殺されても文句言えないほどな。いや実際に殺されそうになったら文句言うけど。


「……俺は出陣時以外は部屋から出してもらえなかったから、もしかしたらもっと危ういやつもいるかもしれない。でも、俺が知ってる中で一番まずいのは──



.



──宗三左文字、だと思う」


横で二人が息をのむのがわかった。

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作者名:紅葉蓮 | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年11月28日 7時

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