探求心という暴力を所有した、最悪の学者の話【ヒロアカ】 (ページ7)

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斉木くんさぁーー右目にスタイリッシュな黒い眼帯してるでしょぉ？あれねぇ、母親にえぐられたんだよぉ。斉木くんの個性が、目をえぐられても持続するのか気になったんだってさぁ。

痛みがなかったってのがぁ不幸中の幸いだよねぇ？腕はよかったからねぇ。元医者なんだよぉ、彼の両親。軽く伝説になったんだけどさぁーー知ってるぅ？知らない？あっそう。知らないなら、知らない方がいいかもねぇーー。

斉木くんの両親気持ち悪いからねぇーー。えぇ？聞きたいのぉーー？分かったよぉーー教えてあげるぅ。

端的に言うとぉ失敗したことがなぁい。……でもねぇ、余計なことするんだよねぇ。すべきでないことをするんだよねぇ。例えばぁ、ガンの処置に来た患者の手術なのにぃーーガンを取り除くだけじゃなくてぇ、心臓移植して心臓病を治しちゃうとかぁ。指先の手術なのにメスが肩まで行くとかぁ。遺体の爪を切るとかぁ。生きられる可能性がある患者をバレないように殺すとかぁ。

ねぇ？とんでもないでしょぉ？いつも二人でやっててぇ誤魔化すのが上手いからバレなかったけどさぁ。好奇心のままに。好奇心のままに人を治し殺してたってわけぇ。

そしてぇ、斉木くんは当時ない技術の人工授精で生まれたのぉ。好奇心から生まれたんだよねぇ、愛じゃなくて。

オレ？オレはただの欲の代償だよぉ？オレの話はどうだっていいでしょお？

好奇心は暴力にもなるからさぁ。君も気を付けてねぇ？彼の好奇心が君に向くかもしれないじゃないかぁ。でもぉ彼の両親よりはいくらかマシだよねぇ。

肉体的な欠損も伴わないしぃ、きちんと家に帰してくれるしぃ。場合によっては研究を交換条件にしてぇ、辛い人生を歩んでる子を結果的に救ったこともあるからねぇ。

まぁーー探偵さんも、気を付けてねぇ。好奇心は何を引き起こすのかぁ分かんないんだからぁ。