探求心という暴力を所有した、最悪の学者の話【ヒロアカ】 (ページ6)

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某隠れ家にて

えっとぉー？誰ぇ？ ……探偵？ふーん……。オレなんかに何の用？聞きたいことってさぁ、何？

へぇーー斉木くんについて聞きたいのぉーー？別にいいけどさぁ、あのマッドバッドサイエンティストのことを知りたいとかぁ、もしかしてそっちの方からの依頼ーー？

え？マッドバッドサイエンティストって名称？ぴったりじゃなぁい？バッドの方は好き勝手に解釈しちゃっていいけどぉ。オレ的には、不十分な……欠陥した狂人って感じかなぁーー？

斉木くんはさぁーー。ある意味血統書付きの狂人って言えるんじゃないかなぁーー？狂人と狂人の子だからねぇ。平たく言っちゃえばぁ、この世の全員狂人だからぁーーこの場合の狂人は、『常識が欠如した自分勝手な』人のことだよぉ。『不条理』と言い換えてもいいねぇ。

分かってないんだよぉーー。生体実験が非道徳的だとされていることがぁ。いやぁ？知ってはいるんだけどねぇーー。

生体実験が当たり前ではないことをぉ、知るのがあまりに遅すぎたってわけぇーー。

だって、あの子が研究対象だったんだからさぁ。疑問の余地すらない環境でぇーー自分を産んだ実の両親に実験を繰り返されてたってわけぇ。それが普通だって思ってたんだしぃ、普通じゃないって知って反動でああなっちゃうのも、分からなくはないんだよねぇーー。

斉木くんの欲のうち99％は『知識欲』だと思うよぉ。特に、個性関連だとそれが顕著になるんだよねぇーー。自らの両親が追い求めた個性学の真髄……彼もそれを求めてるんだろうなぁ。

オレみたいな個性のやつはさぁーーああいうタイプに好かれちゃうからさぁ。知り合ったのは斉木くんの両親に捕まったからなんだよねぇ。結果的に斉木くんが両親から逃れたのも、とある人がオレを助けに来てくれたからだしねぇーー。斉木くんはそれを理由にオレを研究対象にしないしぃ、好きにすればいいけどぉ。