22、これからは仲間同士 ページ23
基山「ヒロトに何か言われてたよね?」
吉良「だから！こいつに忠告してやっただけだよ！女だからって甘えんなって」
貴女「そ、そう。だから本当に大丈夫」
すると砂木沼が離れたところから「ヒロト！ちょっといいか」とヒロトの名前を呼んだ。
吉良「おー。」
ヒロトはAを睨んだ後、砂木沼の元へ行った。
貴女「……」
ガン飛ばされたAは若干怯えていた。
基山「…本当ごめん。ヒロトがあんなで…」
貴女「…いや、大丈夫」
基山「…それにしても西村さん、久しぶりだね。準々決勝以来か」
貴女「うん。久しぶり基山君」
が、タツヤの優しい笑顔によって中和された。
基山「これからは仲間同士だね。よろしく」
タツヤは笑顔でAに右手を出した。
貴女「こ…こちらこそ！」
Aも嬉しそうに手をとり、握手をした。
仲のいい人が増えるのはAにとって喜ばしいことだ。
手を離しても、二人は仲良く話していた。
基山「決勝戦、永世の皆で観に行ったよ」
貴女「え、本当？」
基山「うん。西村さんのあのプレイ、すごかったよ。俺感動しちゃって。」
貴女「そんな。永世の貴公子からそんなこと言ってもらえるとは…」
顔を赤くして満更でもなさそうに照れるAに、タツヤは優しく微笑んだ。
基山「ヒロトも、喜んでたんだよ」
貴女「吉良君が⁉」
それは流石に冗談でしょと思った。
基山「西村さんがシュート入れた時のヒロト、嬉しそうに笑ってたんだ」
貴女「…そうなの？」
基山「だからヒロトも本当は西村さんも代表に選ばれたことが嬉しいんだよ」
「素直になれない奴だけど」と付け足した。
基山「だから西村さんも気を遣ったりしくて良いんだ。そのままの西村さんでヒロトと仲良くしてくれたら、あいつも喜ぶと思うから」
貴女「…基山君」
基山「ん？」
貴女「本当に好きなんだね。吉良君のこと」
基山「え？」
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作者名：紅葉 | 作成日時：2019年5月27日 23時
